きのうはやあるきのじいさんにおいぬかれる

犬と酒依存症のおっさんが、車椅子を漕ぎながら、ネガティブに日々見たり聞いたり感じたりした暗めの話題を綴ります。

2分のタイミングと2時間のタイミング

2011-06-12 23:15:42 | 近場の異邦人
O市に行く。この日で最後である。

用事を何とか終え、雨具に着替えて駐車場を出る。O市でのついで走りも、市の担当の方の公認みたいになってきた。

この日は、市の東側のNという地区を目指す。以前単車で長距離通勤していたとき時々使った国道からの抜け道を通る。雨は2,3分ぐらいでぽつぽつ程度に収まる。上着を脱いでTシャツ1枚になる。途中で時刻を見る。防水なのに文字盤のガラスが結露している。どうしたタイメックス。

Nという地区は、古くからの街であるO市の中にあるが、元々はO藩から分家してできた(はずだが)、わずか1万石ながら立派な藩だったところである。いわゆる伊予八藩の一つ。

この日は、事前にほとんどリサーチしていなかったから、史跡巡りとまではいかなかったものの、雰囲気は感じることができた。今度はじっくりうろうろしてみたいと思った(いつになるんやろ)。曇天の空によく映える町並みだった。こちらの方が小京都っぽい。


案内板にあった「銀河鉄道」の作者の家もよくわからんままに、知った道に出てしまったので、もう一度町並みをのぞいてみようかと町の方向に向かっていそうな道で曲がると程なくして行き止まり。すごすごと来た道を戻る。

この写真をとった直後、前方からの車のクラクションで思わず運転手を見ると、以前職場で一緒だったJ君(今の職場のJさんとは別の方です)だった。彼とは、以前は仕事のことでよく議論を交わした。建設的な話が多かったし、気が合うのかよく飲みにも行った。お互い若かったし。2人でツーリングにもいったな。顔を合わす程度なら、年に一回ぐらいは機会があるのだが、2人だけでばったり会うというシチュエーションが久々だったことで、動転した。
動転して「何でここに?」って口走る。それはO市在住のJ君が口にすべき台詞だ。あらら。
一言二言話して別れる。仕事でいろいろ考えざるを得ない今日この頃だったから、それだけですごく励みになった。感謝。

2分ずれていれば会わんかったからなというのがまた不思議。

1時間半過ぎて、ちょっと体がなじんだのか、もう少し大きく回ってみようかと国道を横切りたんぼ道を行く。たんぼの畦の草刈りをしていたと思われるばあちゃんに「ちょっとあれ分かれとんかいねえ」と話しかけられる(まあそれが分かるぐらいのペースということだが)。見ると、田んぼの中に蛇。

はじめは、頭だけ分かれとるんかとどきどきした。
いやあ僕も蛇は苦手なんですがこれだけ遠く離れていれば見えますねえ珍しいですねえとしばらくばあちゃんと話す。「走る男」みたいやなあ。

で、さらに大回りすると、もう一人知り合いに会う。交通量が多いところで車を止めるので、いやいやいやいや危ないから、どもどもどもと別れる。何でって顔をしていた。当然か。
O市での3回のついで走りは、何か結構いい気分にしてもらった。小学生や中学生は「こんちはー」と挨拶よくしてくれるし。次年度は来る機会があるんだろうか。

駐車場に戻ると雨が降り始めた。
こういう日もあるんだなと思った。