単と袷(総裏付き)の長じゅばん二枚を洗ってみました。
きものを着る場合の、もしかしたら一番の問題?である長襦袢のお洗濯。
季節ごとに洗いに出すのはいいけど、洗いってドライ・クリーニングですよね。
ドライクリーニングは汗は落ちないとしたら、何の汚れを取るんだ?
帰ってきたときには、一応、きれいに見えますが、これってきれいに見えるだけじゃないのと、疑い深い私は思っています。
暖房利いているだけに、昔より汗余計にかいているんじゃないかしら~
で、きものだって洗えるんだから、と長襦袢二枚洗いました。
紬は洗えるのになぜ長襦袢は抵抗があるかというと、紬は強そうだけど、襦袢って、ほら、なんか柔らかで色っぽいというか、なよなよっとしたイメージあるから乱暴に扱えない気がするんです。
単は難なく
縮みもまったくなし。
私にとって、絹物の洗濯は家事というより、癒しです。
絹の感触を思い切り肌に感じると、生き返る思いがします。
江戸学の田中優子先生も
「絹に触る心地よさは皮膚と皮膚とが触れ合う感触に近い」と絹にはエロティックな要素があると述べています。
「布の力―江戸から現代へ」(田中優子著・朝日新聞出版)
常日頃同じことを感じていたので、絹ものの手洗いはストレス解消なのです。
袷のほうはお気に入りの一枚とあって、ちょっと考えましたが、
「札幌日和」さんの「袷の季節にー無双長襦袢のお手入れ」
という記事と(ただし札幌日和さんは単衣に無双袖です)、友禅の先生の「長襦袢、クリーニングは気持ち悪いので、私は袷も自分で洗うのよ」という言葉に力をもらって。
いやあ、もう汚れ、出てくる。
何回か洗いには出しているのですよ
洗剤はおしゃれ着洗い用、前に紬を洗ったのと同じです。
何回かゆすいで洗剤を落とし、赤ちゃんを扱うみたいにすぐにバスタオルで優しくくるみ、少しだけ脱水します。
それからアイロンをやさしくかけていきます。
蒸気、ジュワッと出て、これも気持ちいい。
全部に裏がついているので、もちろんすぐには乾きません。
途中で、そのまま衣紋掛けにかけておきます。
しばらく時間を置いて、少し乾き気味になったら、またアイロンを。
実寸をはかりました。
縮んでいましたよ。
裄65センチだったのが、63センチに
でも、平気
その理由は、アイロンで伸ばせば伸びるからです。
しかしですね衣紋掛けに掛けてそのままにしておいたら、その部分が湿り気のせいで伸びたらしく、64センチまでに戻っていました。
こんな風に湿ったまま衣紋掛けにかけておいたら、衣紋の先の部分が伸びたみたい
1センチ、伸ばすか、そのままかは思案のしどころ。
絹だから生きています。
無理やり伸ばすのも可哀そう。しばらく衣紋掛けに掛けておけばまたその気になって?伸びるのではないでしょうか。
というわけで、水洗いしてさっぱりした襦袢はやはり気持ちがいい。
これから家にある長襦袢、すべて洗ってみます。
お仕立てのときには、先に水を通しておくといいようです。
着物を洋服に仕立て直すときには、縮みたいだけ縮ませておきます。
ネットで調べると、「胴裏が付いているもの、絞り、色落ちしにくいもの」はNGとあります。
「胴裏ついていた」けど洗っちゃいましたね。
肌に触る襦袢がもっと気楽に洗えるようになると、きもの人口、もっと増えますよね、きっと。
せめてふだん用の襦袢くらいはねえ。
最近はどこでも暖房ありますから、これから襦袢を作るときは、は冬でも単、袖だけ無双にすることにします。
昨今、どこでも暖房が利いています。
きものでも単でいいという人いるくらいですから。その分、襦袢、汗吸っているんだなあ
あくまで参考にどうぞ。
実際に洗ったという方からコメントいただきました。
こちらも参考にしてください。
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