寒いような、
ちょうどいいような気候~~。
いつも面白い本を教えてくれるブログで、
紹介されていた一冊を読みました。
「無人島のふたり」(山本文緒著)
「余命」モノなるジャンルがあり、
私はほとんど読まないのですが、
今回は「無人島」との言葉に引かれたのと、
いわゆる闘病記ではないので。
2021年、コロナ禍の中、
突然すい臓がんと診断され、
すでにステージ4b、
余命四か月と宣告された作家の山本氏。
58歳。
彼女はお酒も煙草もやらない、
軽井沢に引っ越してからは人づきあいも、
つまり無茶な食生活ではない~~。
そんな人でも「がん」になり、
余命宣告。
「がんになるならないは運だ」
とNHKの番組で医師が言っていました。
つまり
「誰でも可能性がある」
抗がん剤で苦しみ~~、
「特に節約もしていないけど、
諦めていたブランド品なんかも
今なら自分の欲を満たすために
買っていいんだよな。
でも、どこにも着ていけないとなると
買う意味はない」
「とすると、それって自分の欲ですら
ないんだろうか、
他人の欲を刺激するために
高価なものってあるんだろうか」
ホント、
まったく似合わないのに
ブランド品を買っていた私~~。
そして、
「この期に及んでも
自分のデッドエンドを掴めない~~」と氏。
死期が迫っている人でさえ
掴めないデッドエンド、
70を過ぎても、
まだ「死ぬ気がしない」のは
ある意味当たり前かも。
「明日死んでもいい」と思える人は
出来が違うのかも。
死期が迫っている人の、
普通の実感が興味深かったです。
もう一人、
森永卓郎氏。
この方もすい臓がん、
ステージ4。67歳。
抗がん剤治療のために入院、
退院したあとは、
「好きなものを好きなだけ食べる」
肉、ヨーグルトは毎日。
ヨーグルトは身体のために始めたとか。
あとはラーメン、唐揚げなどなど。
それはそうだよね、と私も思う。
彼はそれができるから
まだいいのかも。
山本氏は、
食べたいモノを食べても
吐く、胃がもたれるなどの症状が出たとか。
食べたいものを食べたいときに
好きなだけ~~。
あれっ、
これって今の私の食生活と変わらないわ。
ガンではなくても
デッドエンドはいずれ来ます。
二人の「一日一日」は
自分の「一日一日」でもあるわけで。
そんな「一日」を好きなモノを食べて
好きなことをして生きるシアワセ。
「無人島のふたり」とは夫とふたりだけで
生きてるような暮らしだから。
でも彼女の元には
いろんな方々がお見舞いに来て、
私なら、人に会いたくないと思うけど。
その人達への気遣いがすごい。
そこができている人は違うのねと思う。
山本氏は
余命宣告四か月より
二か月長く生きた58歳で永眠~~。
デッドエンドは誰にでもある。
自分の「余命」を考えるきっかけに
ぜひ読んでください。
紹介してくれたブログに感謝。
いい本です。
最後までお付き合い
ありがとうございます。
応援ポチ
励みになります。