堤真一さんと宮沢りえさんの
「今ひとたびの修羅」に行きました。
気になってはいたのですが予定が立たず、
チケット購入しないまま日は過ぎていき。
ひょんなことからチケット天から降ってきて、
千秋楽ぎりぎりで見ることができました。
「いよっ、ご両人!」と思わず声をかけたくなります。
原作は尾崎士郎の「人生劇場」
タイトルからおわかりの通りの新派もの?
いのうえひでのり演出で、
この二人の共演とくれば、期待は高まるというもの。
しかし内容は、やはり「昭和歌謡」の世界でございます
侠客の飛車角(堤)が、敵役の親分をあやまって殺し、
三年間牢獄に入ることになりますが、
その間恋女房のおとよ(宮沢)は、角の手下の男(岡本健一)と恋仲に。
「あんたが好きで好きでたまらないから、
三年ものあいだ、あんたを待つことができなかったのよ。
朝に夕に、あんたがいないことがどんなに辛いことか、
あんたにはわかる?」と、必死に訴えるおとよ。
昭和歌謡だろうと、平成歌謡だろうと、
あたいは構わない、お二人の色っぽさと美しさを見れれば、
あたいはそれでいいの
あっ、つい熱くなってしまいました。
おとよと恋仲になる岡本健一がよくて、これは儲け役?
りえさん、このところ次々と舞台に。
次の舞台のパンフのあでやかさをご覧ください!
下の写真は、「樋口可南子のきものまわり」(集英社)から。
十年前の写真でございます。
紫と翡翠色のあじさいのアンティークがなんともも素敵
りえさん、20歳のときに、貴乃花関にフラれて激やせ、
見る影もなくなりましたが、
演技力という武器を携えて不死鳥のごとく甦ってきました。
今、思うと貴乃花にフラれたごときであの傷心ぶり、
本人も不思議に感じているのではないでしょうか。
個人的には、ぴちぴちのまぶしいまでの美しさが
好きではありますが、あの事件がなければ、
今のりえさんはあったかどうか。
そう、いまは苦しみと悲しみのただなかにいても、
それはのちの笑い話になるのでございます。
でも、それが恋~~?、とつい演歌調?
悲しみは人を魅力的にする、
美しさの要素の一つでございます。
りえさんの美しさのあとで、
お目汚しではございますが、本日のきもの。
初夏の陽気だったので、単衣の縞でございます。
一階席でのきものは、私を入れて二人~~。
ヘアは夜会巻き。少しだけ粋に?
菖蒲の黄とリンクさせ黄色の帯揚げ
薄墨色の帯締め。
襦袢も黄色です。
出かけるとき、帯締めを変えました。
メノウの帯留。
鯉、こい、恋というわけです(笑)
そうそう、先日のIKKOさんの袋帯の結びかた、
この舞台でもりえさんが芸者になるのですが、
そのとき同じようにずらして結んでいました。
玄人さんの間では、
こういう結び方があるのかもしれません。
さて、舞台のあった初台の新国立劇場。
終わったあと、五階にある演劇図書館に行きました。
ここは、無料で、オペラや演劇の資料が読めるんですよ。
その横には屋上庭園が
舞台を観る、観ないにかかわりなく楽しめますので、
お近くの方はぜひ覗いてみてください。
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