昨夜寝ながらテレビのスイッチを入れたら映画の途中のようなものが見えた。
出演者は古くはないが、物語は昭和の初め頃のような感じで、作家と編集者それに作家の奥さんが登場してきた。
音楽もないし、静かな落ち着いた映像が続き寝る前には丁度良いと思った。
やがて猫が庭先に現れて、鳥を沢山飼っている主人公の作家を心配させるというところに及んで、あれっ、内田百閒の「ノラや」に似てるなと思った。
暫くすると映画と、内田百閒の人となりを交互に紹介する構成になっていてることが分かって、とうとう最後まで観てしまった。
作家の町田康氏も登場して、内田百閒に影響を受けたことを語っていた。
内田は夏目漱石に指導を受けているし、猫繋がりも結構面白いなと思った。
我が家にも猫と名のつく読み物は何冊かある。
例えば・・・・・・。
(「吾輩は猫である」夏目漱石著:平成14年八十八刷新潮文庫」
(「ノラや」内田百閒著:2008.5改版10刷中央公論新社)
(「猫とともに去りぬ」ロダーリ著関口英子訳:2006.9初版1刷光文社古典新訳文庫)
(「きょうも、いいネコに出会えた」岩合光昭写真と文:平成18年3刷新潮文庫)
この他にも「子猫が読む乱暴者日記」中原昌也著2006.2河出書房)等があるから、漱石を除いて猫という文字につられて本屋の棚から引っ張り出していることが分かる。
最近、テレビでお馴染みの国内や世界中の街や村の猫たちを撮影しながら地域の人達とも触れ合うという番組で、岩合氏はすっかり有名になってしまった。
少なくとも我が家では、「晴れ時々ファーム」とともに高視聴率をマークしている。
猫は不如意であるがゆえにいいという町田氏の意見には賛成だ。