ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

どうにもならないものがあるんだ

2016-10-10 21:13:10 | 
記憶のない遠い朝

天からの使いとして、ふわふわと舞い降りる小さな羽は

触れられるほどの間近に至福の太陽を浴びて

神々しく輝いていた



祝福の中、緩やかに下降する天の子ら

彼らは例外なく、柔らかな笑顔を浮かべていた



努力だけでは、どうにもならないものがあるんだ

才能だけでは、どうにもならないものがあるんだ

強さだけでは、どうにもならないものがあるんだ

優しさだけでは、どうにもならないものがあるんだ

金でも、腕力でもどうにもならないものがあるんだ







黒ずんだ物体が緩やかに下降し、やがて土の中に埋まっていく

ひとつ、そしてまたひとつと

人々は嫌なものを見てしまったとばかりに、顔をしかめ、足早に通り過ぎていった










コメント
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