シアトルマリナーズのイチロー選手が、球団の特別アドバイザーに就任し、今季の残り試合に出場しないことが決まりました。この一文だけを見ると事実上の引退ともとれるのですが、イチロー自身は現役にこだわる姿勢を変えていないので安心しました。また噂されていた戦力外とはせず、イチローの意思を尊重してくれたマリナーズという球団は素晴らしい。
メジャー通算3089安打を量産してきた打撃の名人も44歳となり、衰えは隠せません。今季のイチロー選手は15試合に出場、44打数9安打、打率2割5厘の低空飛行でした。日本でプレーが見たいという声もよく聞きますが、イチローは日本の野球がそれほど甘くないこともよく知っている。所属チームに忖度されたり、人寄せパンダになるのは彼の性格からすれば、絶対に嫌だろう。だから個人的には日本復帰はないだろうし、してほしくもありません。
少なくとも今シーズンは真剣勝負ができない一抹の寂しさはあるだろう。それでも野球への探求心を強く持ち続けているイチローのことだから、今日から来シーズンへのスタートを切っていると思います。1992年にオリックスに入団して27年目。積み重なった疲れをとると考えれば、プラスになる可能性もあります。そして彼は努力の天才。来年まで体型を維持することには絶対の自信を持っているでしょう。
来シーズン、マリナーズは3月20日からの開幕カードを東京ドームで行うそうです。東京ではちょうど桜が開花する頃ですね。イチローが当たり前の顔をして試合に出場していることを願わずにはいられません。