夜だった
自宅で多くの心が殺された
大きな音を立て白い箱車が迎えに来る
朝方、帰ってきた頃には
柱にかかる時計は数時間進んでいた
俺は生き残った心たちと外に出た
心が立てなくなっている
立ち上がろうとしても恐ろしく
すぐに手をついてしまう
這いつくばって帰ると柱時計は一回りしていた
四つ足の俺は世の中のスピードについていけず
後ろから次々と足音が聞こえ、すぐにその背中は遠ざかっていく
もう何周遅れなのだろう
家は帰るたびに少しずつ廃墟となり
時計だけが1年、10年、30年と秒針を響かせて進んでいる
単4の電池ひとつで
自宅で多くの心が殺された
大きな音を立て白い箱車が迎えに来る
朝方、帰ってきた頃には
柱にかかる時計は数時間進んでいた
俺は生き残った心たちと外に出た
心が立てなくなっている
立ち上がろうとしても恐ろしく
すぐに手をついてしまう
這いつくばって帰ると柱時計は一回りしていた
四つ足の俺は世の中のスピードについていけず
後ろから次々と足音が聞こえ、すぐにその背中は遠ざかっていく
もう何周遅れなのだろう
家は帰るたびに少しずつ廃墟となり
時計だけが1年、10年、30年と秒針を響かせて進んでいる
単4の電池ひとつで