2月7、8日に行われた王将戦七番勝負で藤井聡太王将が菅井竜也八段に勝ち、4勝0敗で王将を防衛しました。内容的にも全く菅井八段を寄せ付けませんでした。これでタイトル連続20期制覇となり、大山康晴十五世名人の連続19期を更新しました。令和の天才が昭和の大名人の記録を抜き去ったことは快挙と言えるでしょう。
ただ、これはある程度は予測出来た事です。藤井君が15、6歳の頃から、タイトル戦に出ればまず負けることはないだろうと考えていました。同じように考えていた人は多いはずです。
彼に1回は勝てても、5番勝負で3回、ましてや7番勝負で4回勝つことは至難ではないかと思えたからです。
問題はこの先です。それを占うのが現在、藤井棋王に伊藤匠七段が挑戦している棋王戦です。第1局は持将棋。早い話、決着がつきませんでした。仕切り直しの第2局以降も激しい展開が予想されます。
棋王戦は一日制のため、王将戦のように時間に余裕がありません。伊藤七段も深い研究をぶつけてきますが、そこは令和の王者として受け止め、最後は藤井棋王らしく鋭く寄せ切ってもらいたいものです。