ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

淋しさも哀しさもいらない

2021-02-14 10:11:19 | 
真夏さえなければ、秋はこんなにも淋しくはない
真昼さえなければ、夕陽はこんなにも哀しくはない

何もなければいいんだ、輝くものすべて
それならば淋しさも哀しさもない
いっそ何もかもなくなってしまえ

もう嫌になった
もう駄目になった
その思いのみが時を経るごとに色濃くなる

それでも僕は諦め悪く、何か探している
それは見つかりようもないのだけれど
すがりつくように、まとわりつくように探している
探していないと、終わるような気がするんだ

次第に秋はやせ衰えていく
次第に夕陽は落っこちやすくなっていく
彼らは美しいけれど
淋しいから嫌いだ
哀しいから嫌いだ
思い出の中にとどまっていてくれ
現実に姿を晒さないでくれ
痛々しいから

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