ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

決戦近し

2023-03-20 11:45:33 | 

二人の天才が奏でた駒の調べの末

藤井が渡辺から棋王を奪った

二十歳にして六冠である

早熟の天才の極み

 

敗れた渡辺は10年保持した棋王を失った

冬将軍は若い痛烈な光に溶かされた

羽生とは互角に渡り合ってきた

その羽生が藤井を苦しめた

「自分に出来ないはずがない」

誇りの高い渡辺は、自らに雪辱を誓ったはずだ

しかし、結果はついてこなかった。

 

藤井と渡辺の憧れは共通している

谷川浩司十七世名人だ

谷川は揮毫に好んで「飛翔」

そして「光速」「前進」と書く

藤井は谷川から光速を受け継ぎ

渡辺は前進を受け継いだ

昨日の戦いは藤井が渡辺の前進を受け止め

最後は光速で仕留めた

 

そして4月上旬からは名人戦が始まる

藤井にとっては夢に見続けた大舞台

立ちはだかるのは渡辺明名人

下馬評は圧倒的に藤井有利だろう

しかし渡辺も、今度ばかりは引き下がれない

あと2期で永世名人

渡辺の棋士人生の最後の夢かもしれない

藤井には谷川の持つ最年少名人の記録もかかる

時は待つことを知らず

まもなく決戦は始まる

 

 


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