二人の天才が奏でた駒の調べの末
藤井が渡辺から棋王を奪った
二十歳にして六冠である
早熟の天才の極み
敗れた渡辺は10年保持した棋王を失った
冬将軍は若い痛烈な光に溶かされた
羽生とは互角に渡り合ってきた
その羽生が藤井を苦しめた
「自分に出来ないはずがない」
誇りの高い渡辺は、自らに雪辱を誓ったはずだ
しかし、結果はついてこなかった。
藤井と渡辺の憧れは共通している
谷川浩司十七世名人だ
谷川は揮毫に好んで「飛翔」
そして「光速」「前進」と書く
藤井は谷川から光速を受け継ぎ
渡辺は前進を受け継いだ
昨日の戦いは藤井が渡辺の前進を受け止め
最後は光速で仕留めた
そして4月上旬からは名人戦が始まる
藤井にとっては夢に見続けた大舞台
立ちはだかるのは渡辺明名人
下馬評は圧倒的に藤井有利だろう
しかし渡辺も、今度ばかりは引き下がれない
あと2期で永世名人
渡辺の棋士人生の最後の夢かもしれない
藤井には谷川の持つ最年少名人の記録もかかる
時は待つことを知らず
まもなく決戦は始まる
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