あなたは水のような人だ
泥と交われば泥水になり
砂漠と交われば希望になる
ただし、あなたそのものは無色透明で
声高に自らの居場所を叫ぶことはない
だから人はあなたを忘れがちになる
かけがえのないあなたのことを
あなたは空のような人だ
くるくると色を変えながらも
浮かべているものは変わらない
下界の妬みや祈りは空の耳に届くだろうか
俯いてばかりいては
いつになってもあなたに会えないね
雨が降ってきた
子守唄を口ずさむような調子で
人々はそれぞれに色鮮やかな傘を咲かせ
街は輝きに紛れて泣いていた
※再掲載
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