白雲去来

蜷川正大の日々是口実

我が酔狂亭にて紀元節の祝い酒。

2012-02-12 13:23:06 | インポート

二月十一日(土)晴れ。紀元節。

 六時に目が覚めた。顔を洗い口をすすぎ、玄関に日の丸を掲げ、神武天皇肇国の昔を偲び、建国記念日、紀元節を祝う。

 

 朝食後は、「大吼」の編集作業。最近やっとフェイスブックの使い方に慣れた。といっても難しいことはできずに、文章を書いたり、写真を張り付けることだけで精一杯である。まあそれでも友達の輪が広がって楽しい。以前、中学や高校の同級生を探そうと思ってフェイスブックで色々やってみたが、駄目だった。まあ考えてみれば、齢(「よわい」と読んでね)六十も過ぎれば、インターネットなどやっている者は少ないだろう。でも適当に楽しんでいる。

 

 夜に、カメ&アコちゃんにカナブン&サエの字の皆さんが酔狂亭に来訪するために、料理の材料を買いに松原商店街へ行く。祭日とあってすごい人手だ。その賑わいの中で適当に材料を物色して帰宅して、大慌てで仕込み。

 

 料理は、「手羽と大根の煮込み」「こんにゃくのピリ辛炒め」「きんぴら」「勘八の刺身」「焼き鳥」「サラダ」など。これにカメちゃんの手作りサラダと鳥の丸焼きが加わった。残念ながらカナブン君は車なのでお茶。十二時近くまで盛り上がった。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

十二年の労苦を四時間で読んでしまった。

2012-02-12 12:45:42 | インポート

二月十日(金)晴れ。

 

  良い天気なので、事務所で用事を済ませてから、伊勢佐木町へ向かった。私たち浜っ子には思い出深い松坂屋が閉店し、先日、カトレア何とかいうしゃらくさい名前でオープンした。

 

  私が子供の頃には、伊勢佐木町には、「赤灯台の松喜屋」「野沢屋」「松坂屋」の三つのデパートがあった。もう一軒、「湘南デパート」と言うのがあったが、戦災で焼けたまま休業していた。時折、母に連れられて「松喜屋」の食堂で「カツライス」を食べて、屋上にある赤灯台の周りの遊具で遊ぶのが、とても楽しみだった。今では、伊勢佐木町から、いわゆるデパートは一軒もなくなってしまった。

 

  新しくなった、松坂屋の後のビルは、一階が食品館で、のぞいてみたが、別段何の変わり映えもしなかった。仕方がないので向かいの有隣堂に入って文庫本のコーナーで吉村昭の「漂流」(新潮文庫)を買った。

 

 最近、吉村昭にハマツテいる。「ポーツマスの旗」「海の史劇」といった日露戦争に関する二冊の本を読んで、司馬遼太郎とは違った角度から明治と言う時代と人を描いている吉村氏の本が好きだ。「桜田門外の変」「破獄」もいい。そういえば、「破獄」は網走では「不許」だった。仕方がないかもね。

 

  まだ読んでいない人がいたならば、是非、「海の史劇」そして「ポーツマスの旗」の順に読んでいただきたいと思っている。

 

  夜は、くだらんテレビなどを見ずに「いいちこ」の水割りに「リポビタンD」を少し入れて飲みながら「漂流」をイッキ読みした。江戸時代、シケに遭って八丈島の先にある絶海の孤島に漂着する。仲間の漁師は次々と倒れていったが、土佐の船乗りの長平はただ一人生き残り、十二年を島で過ごす。食料もなく水もない島でどう生き抜いたかが、まるで映画を見ているようなリアリティーで描かれていて、あっという間に読了してしまった。長平が過ごした十二年をわずか四時間程度で終わらしてしまうことに、少々後ろめたいものがあった。

Img068


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする