白雲去来

蜷川正大の日々是口実

トゥール・ダルジャン、行っておけばよかった。

2017-11-10 08:58:12 | 日記
十一月七日(火)晴れ。立冬。

この十年以上、「木枯らし一号」が吹くのは、立冬のすぐ前後だと言う。冬の気配を感じる日で、暦では、この日から冬となる。

事務所で本の整理をしていて、何気なく手にしたのが、深田祐介氏の『地球味な旅』(一九九三年・新潮社刊)という本。深田氏の名前を有名にしたのは、『スチューワーデス物語』ではないだろうか。その本を題材にしたドラマもヒットした。私は、『革命商人』や『炎熱商人』、『新東洋事情』といった物が好きだ。

私は、その昔、読了した本に、いつ何処で読み終えたのかと言うことを書いていた。『地球味な旅』を読了したのは、平成五年の四月十五日、「JRの車内にて読了、正大四十二歳」とある。先生が亡くなる半年前で、恐らく、当時赤坂にあった野村事務所に行く途中の車内だと思う。その本の内容は、覚えている所や、全く記憶にない所もあり、しばし読みふけってしまった。その中に、作家の林真理子さんの結婚披露宴のことが書いてあった。それによると、披露宴の行われたのは、ホテル・ニューオータニのレストラン、トゥール・ダルジャン。凄いなぁー。鴨料理で有名な超高級フランス料理のお店である。

深田さんいわく「しかしさすがにトゥール・ダルジャンの料理は宴会になっても質が落ちない。特に海老のコンソメジェリーと真鯛のソテーが上出来である。いつも料理の出来について真剣な顔で訊くマネージャーのミシェル・ドレピーヌ氏に『宴会料理でこんなうまい料理は食べたことがないよ』と実感をのべた』とある。ちなみに林さんのダンナとなった人が、何処の誰だか知らないが、深田氏によれば「真理子さんの夫の四大条件を満たして堂々たるもの」の人らしい。

ホテル・ニューオータニの、トゥール・ダルジャンには行ったことが無いが、野村先生のお供をしてパリに行った際に、トゥール・ダルジャンの本店に「行ってみるか」と言われたが、「堅苦しい所は嫌です」。と断ってしまった。今考えるともったいないことをした。パリの本店何て二度と行けないのに。

夜は、月に一度の名前だけ立派な友人等との飲み会を弘明寺の炉端焼き「花笠」にて開催。人数は少なかったが、良い肴ばかりで堪能。その後有志にて関内へ転戦。

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カーバイドランプ。

2017-11-10 07:26:09 | 日記
十一月六日(月)晴れ。一の酉。

明日は立冬である。この立冬の前に「一の酉」が来た年は「三の酉」まである。昔から、三の酉まである年は、なぜか火事が多いと言われている。私の子供の頃の屋台は、電気ではなく、「カーバイドランプ」と言うものを使っていた。記憶違いだったら申し訳ないが、そのカーバイドランプの焼けるシューシューといった音や匂いが、祭りの喧騒と相俟って、妖しい雰囲気を醸し出していた。母にねだって買って貰った、セルロイドのお面をかぶった時の独特の「嫌な匂い」を思い出すことが出来る。因みに、カーバイドランプとは、炭化カルシウム(カルシウムカーバイド)と水を反応させ、発生したアセチレンを燃焼させる単純な構造のランプである。(ウイキ)

安倍総理とトランプ大統領が食事をしたのが、銀座の「うかい亭」とのこと。確か八王子にもお店があり、平成四年に野村先生のお供をして行ったことがあった。相模原にもあるそうだが、やはり遠いことと、懐具合を考えると、中々、行こうと言う決心がつかない。寿司屋よりも鉄板焼きの方が好きだ。町内ご用達の鉄板焼き屋が「やまと」の近くにあったが、閉店してしまった。以前、頂き物の高級和牛を持ち込みで行ったことがあった。「鉄板焼き屋に肉を持ち込むのは蜷川さんぐらいだ」と呆れられたが、そんなことが許される、気楽で良いお店だった。

野村先生も鉄板焼きが好きで、定宿は、赤坂の全日空ホテルの鉄板焼き。当時、後輩の山崎Mさんがそのお店にいて、先生のお世話をしていた。一度、菅原文太さんや、ドクター中松さんらと食事を共にしたことがある。

三の酉まであるので、今日は出かけずに、「そごう」で仕入れた「ブリ刺身」を肴に月下独酌。

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