10月6日(木)雨。
寒い。天気予報で木、金と急激に温度が下がると言っていたので、4日の晴天を利用して、掛け布団を干した。毛布だけではこの急な寒さには耐えられない。つい先日までクーラーを使っていたのがウソのようだ。仕事に行く家族を見送ってから、10時近くまで布団の中にいた。昼食に近い朝食は、うどんを茹でて、カレーうどん、インスタントのシジミの味噌汁。夜は、寒いので「おでん」にした。用事があって群青の会の大熊雄次さんに電話をしたら、偶然に彼もおでんで一杯やっていると話していた。
大東塾の『不二』と一緒に送って頂いている『道の友』の第850号は、福永武、三澤浩一両氏が、先日亡くなられた藤本隆之氏について追悼の原稿を書いている。藤本氏とはいつ頃にどこで会ったのか記憶にはないが、一水会に在籍していた頃であることは間違いない。付き合いは長かったが、彼の真面目な部分は知ってはいたが、それ以上に酒での逸話が真面目な部分を初期化してしまい、改めて福永、三澤両氏の追悼文を読んで、シラフの時の藤本氏の存在がよみがえってきた。あれだけ才能があって、その才能を自ら放棄した人を、彼以外に知らない。
藤本氏が平成22年7月18日に不二歌道会の千葉県支部で講演したのが「村上一郎『草莽論』を手掛かりに」を精読して、一瞬だが藤本氏から酒の匂いが消えた。私も持っている『磁場』(国文社)の臨時増刊「村上一郎追悼特集号」(昭和50年5月発行)について「村上一郎の年譜と著作目録が掲載されています。年譜は誤植が見受けられるものの、良くまとまっています」。彼が、もう少し酒を控えていたら、教えを受けたかった。福永、三澤両氏のおかげで、藤本氏の思い出から酒の匂いが8割消えた。もう彼のことを書いた「猫の恩返し」を封印しようかと思っている。※写真はシラフの時の英才、藤本隆之氏。