白雲去来

蜷川正大の日々是口実

北海道へ。

2022-10-03 09:19:23 | 日記

9月30日(金)晴れ。北海道へ。

朝が早いのをわかっているのに、夜中の1時過ぎまで自宅で飲んでいた。当然ながら朝がきつかった。5時30分に目覚まし時計に起こされる。本当に目覚まし時計の音が器械的で嫌な音だ。シャワーを浴びて着替えをして迎えを待つ。お世話になっている方が自宅まで迎えに来て貰い、一路羽田へ。羽田で少し寿司をつまんで8時55分のJALで札幌行き。飛行機は満席だった。11時5分に千歳着。先着していた人たちと合流して2台の車に乗車して砂川市へ。

札幌在住の雪田顕正氏らのご尽力で、砂川市にある古峯神社に、野村先生の代表句、「俺に是非を説くな 激しき雪が好き」の句碑が建立された。その「奉告祭」が執り行うための北海道行き。この奉告祭には、我々の村先生の一門のみならず、先生の奥様や宮崎からご長女の泰子さん、そのご友人、私と縁のある北海道の同志らが参集した。

二時、先着の同志たちにより整然と整えられた句碑の前で奉告祭を挙行。古峯神社にの神主による厳粛なる神事、関係者の挨拶などして恙なく式典は終了。平成2年に建立したが、北海道の地震やコロナ禍でようやく句碑のお披露目が出来た。雪田氏を始め地元の同志の皆さんに心から感謝する次第です。

句碑の脇にある「由緒」にはこう書かれている。

戦後日本社会にはびこる巨大な社会の不条理と闘い続けた野村秋介の生涯は、民族思想家としての激烈な信念により、永く囹圄の身となることを余儀なくされた。その一方で日本の美しい自然と山河を愛しつづけた俳人でもあり、多くの句作を残している。

信念を貫けば十写架が待っている。野村秋介の思想と行動に私たちは是非の言葉を持つことはできない。ただただ、激しく降る雪に投影された生き様から何を学び、何を為すべきか。

野村秋介の愛した北の大地に自筆による句碑を建立し、その遺訓を永く顕彰するものである。

  令和二年五月吉日

野村秋介門下生一同 北海道有志一同 有志代表 雪田顕正

終了後に、すすきのの「北海しゃぶしゃぶ」にて直会。この日は先生の奥様の誕生日とあって出席者一同でお祝いをした。終了後に、一軒転戦してホテルに戻った。

 

 

    

 


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まためぐる秋のさみしさ 天の濃さ

2022-10-03 09:00:17 | 日記

9月29日(木)曇り。

暑い暑いと思っていたら、いきなり秋が深まった。季節の移ろいを歳なりに経験しているのだが、毎年、それぞれの季節の訪れに新たな感慨がある。秋になると思い出すのが唐の詩人、許 渾の「愁思」である。

琪樹(きじゅ)の西風 枕簟(ちんてん)秋なり
楚雲 湘水 同遊を憶(おも)う
高歌一曲 明鏡を掩(おお)う
昨日の少年 今は白頭

庭の木々に秋風が立ち、枕もとには秋が忍び寄った。楚の空にわく雲、湘水の流れを見るにつけ、私はかつて共に遊んだ人達のことを思い出し、声高く一節歌を唄って、私は思わず鏡に蓋をした。そこに写った姿を見れば、つい昨日まで若者だった人は、今はもう、白髪の老人となっていたから。(「唐詩選」)

まためぐる秋のさみしさ 天の濃さ。とは野村先生の『銀河蒼茫』の「秋」の項の最初の句である。古希を過ぎると一日、一ヵ月、一年があっという間に過ぎて行く。年齢と同じ速さで時が過ぎて行くとは、誰の言葉かは分からないが、そんな気がする。70代は、時速70キロで一年が過ぎて行く。そういう思いを実感する今日この頃である。


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