白雲去来

蜷川正大の日々是口実

戦時中の陸軍の「名将」を5人。

2023-02-16 14:18:16 | 日記

2月14日(火)曇り。

野村先生の誕生日である。先生は、昭和10(1935)年生まれであるから、ご存命であれば、今日で88歳、いわゆる米寿となる。この日に、野村一門で群青の会の代表の大熊雄二さんが「生誕祭」を行ってきたが、コロナで3年ほど中止を余儀なくされている。今年は、先生の没後30年となる。5年ぶりに、会場をお借りして追悼祭、群青忌を開催する予定でいる。

先日購入した半藤一利の『昭和史の人間学』にとても興味深いエピソードがあった。対米開戦時に東条英機の副官を努めた西浦進(陸軍士官学校34期、陸軍大学42期の首席。陸軍士官学校同期の服部卓四郎および堀場一雄と並び「34期三羽烏」と称された)は戦後になって陸士同期の堀場一雄(最終階級・陸軍大佐)と服部卓四郎(最終階級・陸軍大佐)の3人で、戦時中の陸軍の「名将」を5人選んだことがあった。その時、全員一致で1位が石原莞爾の名を上げたという。以下、2位が板垣征四郎、3位・阿南惟幾、4位・今村均、5位・安達二十三の順だったという。

不勉強ながら、安達二十三(はたぞう)の名を知らなかった。ウイキで調べると、部下思いの名将であり、終戦後、捕虜となった部下の判決が全て下るのを待ち、拘留中の部下8名の釈放が決定すると、弁護団に礼を言い、ラバウルの収容所にて自決した。作家の山田風太郎は著書『人間臨終図巻』(徳間書店)において安達の遺書を引用し、次のような言葉を記した。『終戦直後の昂奮時ならともかく、二年を経て、おのれの責任を全うしたと見きわめてから自決をしたのはみごとというべきである。太平洋戦争敗戦にあたって、かかるみごとな進退を見せた日本軍の将官はきわめて稀であった。』

石原莞爾に関する著作は数多出版されており、有名な『世界最終戦争論』は手に入れることは容易である。阿南惟幾と言えば角田房子の『一死大罪を謝す』(ちくま文庫)がすぐに浮かぶ。今村均に関しては、やはり角田房子の『責任ーラバウルの将軍今村均』(ちくま文庫)や今村自身の『幽囚回顧録』(中公文庫)がある。板垣征四郎は「板垣征四郎刊行会編」による『秘録・板垣征四郎』(芙蓉書房)が白眉であろうか。気になった軍人がいれば、是非読んでみて下さい。また、芙蓉書房から出版されている『世紀の自決ー日本帝國の終焉に散った人びと』という名著が出ている。

 

 


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自虐の蕎麦屋。

2023-02-16 13:54:13 | 日記

2月13日(月)雨。

朝食は、清風楼の焼売、筋子、ほうれん草の味噌汁。昼は、たぬき蕎麦。夜は、チキンソテー、新玉ねぎとナスの炒め物、小エビのフリッター。お供は、「日南発ひなた」。酔狂亭にて独酌。

午前中に、岐阜の酒友にご紹介された病院へ行く。どうも背中の痛みが気になるので、いつもの病院ではなく、他の医者の意見も聞きたいので紹介して頂いた。ドクター曰く「背中が痛いからと言って、背中に不具合があるのかは分からないので、胃と大腸の検査をお勧めします」。紹介状を書いて頂き、来週にも行くつもりでいる。

場所とお店の名前は言えないが、私の知る限りでは、ゲキ不味い蕎麦屋がある。何度食べても蕎麦がのびているし、丼物も、驚くほど不味い。では何で行くかと言えば、まあ自虐的な楽しみと言おうか、今度こそ、という期待もあるのかもしれない。しかし、今日も結局ダメだった。駅蕎麦より不味い蕎麦屋があることに、正直言って驚いている。それでも、そこそこ繁盛しているのだから、私の味覚の方がおかしいのかもしれない。


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不埒な読書三昧。

2023-02-16 13:24:24 | 日記

2月12日(日)晴れ。

朝食は、挽肉とナスの炒め物、うどん。ナスが好きだが炒め物にするときは、サッと素揚げするのが一番美味しい。昼は、コンビニのハムレタスサンド。夜は、すき焼き、キュウリのナムル、餃子。お供は「黒霧島」。

昼間、用事があるという愚妻を送った帰りに、伊勢佐木町の有隣堂へ行った。安倍元総理の回顧録が出ているというので探したが売り切れとのこと。それではと、沢木耕太郎さんの『天路の旅人』(新潮社)と『昭和の人間学』(半藤一利著・文春新書)にディアゴスティーニのブルーノート・ベスト・ジャズコレクションの第二弾『ハービー・ハンコック』の三点を購入。愚妻を迎えに行くまでしばらく時間があるので、コーヒーショップで、しばし読書。

沢木耕太郎さんの本は『深夜特急』以来随分と読んだ。特に、横浜の古い友人のカシアス内藤さんのことを書いた『一瞬の夏』や、山口二矢の『テロルの決算』は好きだ。内藤さんが、ボクシング・シングジムをオープンするときに、横浜の港にあるYCC(ヨコハマ・クルージング・クラブ)で有志が集まってパーティーを開催した。その席に沢木さんも来ており、一緒に写真を撮らせて頂いた。

コーヒーショップで『天路の旅人』を読み始めたら止まらなくなり、危うく愚妻の迎えに送れるところだった。大東亜戦争末期、中国大陸の奥深くまで「密偵(スパイ)」として潜入した日本人、西川一三の足跡を追ったドキュメントである。確か、本の題名や作者を忘れたが、戦前に、西域を旅した日本人の本が東洋文庫から出ていたような気がする。私の書庫にあるかもしれないので、探して見るつもり。それにしてもコーヒーショップで読書など随分と久しぶりの事だ。

 


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