白雲去来

蜷川正大の日々是口実

盟友逝きて27年か。

2023-05-05 09:34:27 | 日記

4月26日(水)雨。

朝食は、最後のカツオ、竹輪の天ぷら、卵スープ。昼は、ハムトースト一枚。夜は、豚肉とナスのオイスターソース炒め、コンニャクの炒め物、キュウリのナムル。お供は「三岳」。酔狂亭にて独酌。頑張って、二日分を更新。

過ぎてしまったが今月の15日は、盟友だった国防青年隊の初代会長の渡邉康司さんの御命日。平成8(1996)年の今日亡くなられた。まだ45歳という若さで、ご健在なら私と同じ歳で72歳だ。彼のお墓参りに行った11年前のブログがある。読んでいない方もいると思うので、アップさせて頂く。

保土ヶ谷から午前十一時の横須賀線で、戸塚へ、そして東海道線に乗り換えて鴨宮で下車。タクシーでお寺まで行こうかとも思ったが、時間も早く、天気も悪くないので歩いて行くことにした。駅で聞けば、お寺までは二十分ほどの道のりとのこと。JRの鴨宮で降りるのは初めての事である。その手前の二宮や大磯へは、かつて大日本殉皇会の小早川貞夫先生がご健在の頃は、ご自宅にうかがう為に利用したことがある。東海道線の車窓から、大磯、二宮の景色を見ながら、初めて小早川先生宅を訪れた昭和四十七年当時の事を思い出した。

 鴨宮の駅を降りて歩いていると、吹く風に海の香りがする。昼時なのに町に人影がほとんど見えない。車の通る音よりも風の音がうるさいくらいだ。知らない町を歩くのが好きだ。旅が手頃でなかった時代に、「遠くへ行きたい」という歌が流行った。「知らない町を歩いてみたい。どこか遠くへ行きたい」。そんな暇も、金も、勇気もない癖に、その歌で「知らない町」を夢想した。本当に静かな町を歩いていると、「遠くに行きたい」の歌が、頭の中でリフレーンして聞こえてきた。法事に出席する人が、私に気付いて車に乗らないかと誘ってくれたが、もう少し歩いてみたかったので、固辞した。

 渡邉君の眠るお墓は、西湘バイパスのすぐ横にある。平成八年に彼は四十五歳と言う若さで突然この世を去った。亡くなる前日、あるパーティーで一緒になり、二次会に誘われたが、断ってしまった。その日の事が胸の痛みと一緒に甦ってきた。彼のお墓に来るのは随分と久しぶりの事だ。そのことに対する思いが、歩くことで癒されるかもしれないと思ったのだ。一時から法要が始まった。亡くなった当時のままの彼の遺影がある。生きている私たちだけが年老いて行く。追悼を重ねて行くということは、すなわち生きていることへの言い訳をしているのかもしれない。※昭和52年7月、新宿花園神社にて行われた「経団連事件支援集会」にて連帯の挨拶をする渡邉氏。


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目に青葉、山ホトトギス初鰹。

2023-05-05 09:02:32 | 日記

4月25日(火)曇り。

朝食は抜いた。昼は、カツオを下した際に出た余りの部分をヅケ(醤油、酒、ミリン)にして温かいご飯と一緒に食べた。絶品だった。後は、とろろ昆布にかつお節と醤油を入れてお湯を注いだスープ。夜は、カツオ三昧。刺身にタタキ。もちろんミョウガ、ネギ、ニンニクをたっぷり添えた。もう一品は、タケノコのから揚げ。お供は「三岳」。酔狂亭は、家族で居酒屋状態。

いつもお世話になっている千葉在住の後輩から、先日「ちょっと遅くなりましたが、お誕生日のお祝いにカツオを送ります」と連絡があり、そのカツオが今朝届いた。小ぶりだが、家族で食べるのにはちょうど良い大きさである。いくら新鮮なものを頂いても、3日ぐらいで食べ尽くさないと、味が落ちるので、極端に大きいものを頂いても正直言って持て余す。何でもほどほどが丁度良い。新しい刺身包丁を買ったばかりなので、あっという間に三枚におろし、刺身とガスで炙ってタタキにした。

カツオの食べ方には、色々あることを、随分前に古書店で買った『食味の真髄を探る』(波多野承五郎著・犬養智子編・新人物往来社)の中で知った。「浜松では、生らっきょうを齧りながら食べる」とあったし、土佐の高知では「生ニンニクを齧りながら食べる」。もっと珍しいのは「芥子(からし)」をつけて食べる地方もあるらしい。長崎では、カツオの大切れを小半日、醤油に浸けたものを芥子で食べるそうだ。居酒屋などでカツオを頼むと、生姜ではなくてワサビが出るとイラッとするのは私だけだろうか。

昔から江戸っ子は「初物七十五日」と言って、その年の初物を食べると七十五日寿命が延びると言われた。ちなみに、「はしり」とはその季節に初めて出回るもの、いわゆる「初物」のこと。その反対にそろそろ今年のシーズンも終わりだなという時期のものを「なごり」。そして「はしり」と「なごり」の間の出盛りのものが「旬」。江戸っ子ではないので、カツオで飲みすぎて、七十五日寿命が短くなるかもしれん。千葉の後輩に感謝である。

 


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