なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

いきなり終末期

2015年12月08日 | Weblog

 79歳代女性が意識障害で救急搬入された。血糖が20mg/dlと低血糖だった。グルコース静注で血糖は140mg/dlになったが、意識は戻らない。頭部CTは異常がなく、電解質異常でもなかった。胸腹部CTで肝臓が著しく腫脹して、全体に転移巣が広がっていた。胆嚢全体が腫瘤となっていた。CEA・CA19-9が高値で、肝機能障害が大変な値を呈している。胆嚢癌の肝転移と診断はすぐについた。ついたが、治療は難しい。救急当番だった外科医が、自分が主治医となって入院とした。

 午後に81歳女性が内科クリニックからの紹介で受診した。この方も肝左葉に転移巣があり、右胸腔に胸水が貯留していた(おそらく癌性胸膜炎。肺癌も否定できず。)。CEAとCA19-9が高値で特にCA19-9は振りきれていて12000以上だった。原発は膵臓にはなく、胃でもなさそうだった。横行結腸の肛門側に全周性の壁肥厚があり、結腸癌が疑われた。消化器科に入院して、明日大腸内視鏡検査が予定された。この方も治療は難しいだろう。

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