なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

腸管嚢胞状気腫症

2015年12月19日 | Weblog

 昨日の夕方に消化器科の先生から腸管嚢胞状(嚢胞様)気腫症pneumatosis cystoides intestinalisの患者さんの話をされた。その患者さんは食道癌で大学病院の腫瘍内科に通院していた。食道内腔の癌性狭窄で内視鏡的胃瘻造設術を受けていた。左上腕にPICCのポートが留置されている。先月誤嚥性肺炎で入院して私が担当した。順調に治癒して退院していた。

 胃瘻から栄養剤を注入すると腹痛があり、注入自体うまくいかないという訴えで内科外来を受診した。その2日前に消化器科の先生が胃瘻(器具)交換を行っていた。確認のために造影剤を少量注入してX線撮影をしたが、その時に上行結腸のガス像が目立っていて、ちょっと気になったそうだ。腹部CTで確認すると。上行結腸から横行結腸の口側まで結腸壁に全周性に空気像を認めた。原因とされる薬剤内服はなく、便秘が原因として考えられた。とりあえず絶食(注入中止)として点滴で週明けまで経過をみることになった。保存的治療でなんとかなるはずだ。高気圧酸素療法が効果があるらしい(当院に器械はある)。

 今日は認知症のセミナーに行ってきた。政府の新オレンジプランンが発表されて、これからは認知症に対応する医療機関や施設を整備していくが、道は険しい。治療は、今ある4種類の治療薬の使用と、生活習慣病(高血圧症・糖尿病・脂質異常症)の管理を行うしかない。アミロイドからタウができるという経路だけの問題ではないらしい。

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