なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

急性胆嚢炎

2023年12月27日 | 消化器疾患

 12月25日の夕方に整形外科医が、地域の基幹病院が引き受けてくれたので今から搬送する、と話しているのが聞こえた。患者さんは頚髄症で入院していた74歳男性だが、搬送理由は別にあった。

 

 この患者さんは11月7日に意識障害で先方の病院に救急搬入された。当初は脳神経内科や精神科で診察を受けたが、四肢の不全麻痺が判明して頚髄症として整形外科の入院となった。

 手術を勧められたが、結局手術はしたくないということで保存的治療となった。すぐに自宅退院もちょっということで、12月7日リハビリ目的で当院に転院してきた。

 当院でも手術を勧めたが、拒否していた。電子カルテには「四肢麻痺で動けなくならないと手術しないのでは」と記載されていた。

 12月14日に右膝関節の腫脹があり、関節穿刺などで治療していた。炎症反応の上昇があり、内科の別の先生がかかわって胸腹部CTが施行されていた。胆嚢内に結石があるが、胆嚢炎の所見はなかった。

 12月24日(日)夜に上腹部痛が訴え、微熱もあった。整形外科医が胸腹部造影CTを行うと、胆嚢の腫脹を認めた。白血球21800・CRP24.3と著明に上昇していた。肝機能はさほど上昇がなく、CTで胆道系の拡張がなかった

 消化器科医に相談することにしたが、大腸内視鏡検査をしていてすぐには対応できなかったらしい。午後4時過ぎに診察して、腹部MRIを追加された。(上記所見なのですぐに搬送依頼でよかったとは思うが)

 

 翌日の12月26日の朝、ロッカールームで消化器科医と会った。昨日のことを話してくれた。

 腹部造影CTでは胆嚢周囲の低濃度域が判断しがたかったという。胆嚢襞腫脹の描出で、穿孔ではないと思うが・・・。受け入れはどうかと心配したが、先方の外科医がすぐに搬送するようにといってくれた、と言っていた。

 

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