なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

総胆管結石

2023年12月28日 | 消化器疾患

 12月26日(火)の午前中は救急外来を担当していた。発熱外来を兼ねているが、救急搬入以外はコロナとインフルエンザの迅速検査(オーダーを入れるだけ)をして、内科外来に回すことになっている。

 地域医療連携室から連絡が入った。施設入所中の102歳女性が内科外来に紹介されてきて、外来担当医には連絡してあるという。迅速検査を行って、両者陰性で外来受診となった。施設嘱託医も連絡を受けた外来担当医も誤嚥性肺炎を想定していた。

 その後、隣りの市の救急隊から搬入依頼がきた。当院腎臓内科に通院中の87歳女性が心肺停止となって、現在心肺蘇生中だという。家族の目の前で倒れたというが、年齢的には難しいだろう。

 搬入後に心肺蘇生を継続したが反応がなく、死亡確認となった。駆けつけた他の家族に説明してたりして、昼過ぎまでかかった。

 

 102歳女性はどうなったか確認した。白血球13800・CRP7.2と炎症反応が上昇して、胸部CTで右肺に肺炎疑いの所見があったのは予想通りだったが、肝機能障害(AST 219・ALT 173・ALP 324・γ-GTP 327・血清ビリルビン1.7)と血清アミラーゼ上昇(2171 IU/ml)もあった。

 腹部CTで総胆管拡張があり、総胆管末端に結石がありそうだ。膵臓は全体に萎縮しているが、膵頭部は腫脹しているかもしれない。総胆管結石による急性胆管炎・急性膵炎だった。

 入院の手続きがされていた。当院では対処できないので、搬送を手配する必要がある。そう思っていると、すぐに入院が取り消しになって、地域の基幹病院へ搬送となっていた。ちょうど放射線科の読影医が来ていて、所見を聞いたらしい。

 よく102歳を受けてくれたと思うが、超高齢でも内視鏡処置で対応できると判断したのだろう。

 

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