読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

現代茨城の陶芸展:やきものの色百科

2009年08月15日 08時28分13秒 | ■見る
陶芸作品は、素材感、形、色彩の要素が様々に組み合わさっており、多彩です。私は青磁に見せられ、備前が好きになり、次第に「いいなぁー」と思うものが増えてきました。今でも好きでないものは民芸風の作品でしょうか。 しかし、初めから今まで共通している好みは「端正」な形です。青磁に魅せられたのも、美しく深みのある色はもちろんのこと、無駄の無い、その形からどうしても形を変えることが出来ない、と思える洗練された形 . . . 本文を読む
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関西旅行:その04:東京での夕食 その1

2009年08月14日 08時18分04秒 | ■旅する
いつも、出掛けた先での食事の場所選びで難渋するので、今回はサラリーマンの町、新橋の二店をチェックしておきました。それで、ホテルへの道すがら気になった丸善で少し時間を過ごしてから飲みモード入ろうということにして、小一時間ほど、キョロキョロと店内を散策していました。良い物、珍しいものが沢山たくさんあって目移りしまくりです。 そんなこんなで、いよいよとなったら、疲れてしまい、その辺で飲もうということにな . . . 本文を読む
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左の腕:柳家小三治/朗読

2009年08月13日 05時31分18秒 | ■聴く
松本清張作、新潮CDブック発行 故あって身の上を隠して、ひっそり生きてきた老人が、娘の奉公先で下働きをすることになった。左の腕には見にくい傷跡を隠すために包帯が巻かれてあったが、ある時、その奉公先にあこぎな目明かしが出入りし、娘にちょっかいを出し、老人にも目を付けることになった。ある晩、奉公先に強盗が入り、娘が一味に捕らわれたと聞いた老人は・・・。 小三治の語り口がぴったりの江戸時代の人情話です。 . . . 本文を読む
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関西旅行:その03:アパホテル

2009年08月12日 18時28分00秒 | ■旅する
東京駅のJR東海ツアーズでチケットを受け取り宿に向かいました。日本橋高島屋の少し裏手の新しいビジネスホテルです。ネットで検索して見つけたのですが、セミダブルで一部屋一泊1万円。安くて新しそうなホテルなので予約した次第です。高島屋の向かいには、梶井基次郎の作品「檸檬」の舞台となった丸善がありました。そこから2つめの交差点から路地を入り少し歩くと、新築のホテルが目指すアパホテルでした。しかーし、今にな . . . 本文を読む
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日本陶芸展:茨城県陶芸美術館

2009年08月11日 18時35分09秒 | ■見る
笠間市の茨城県陶芸美術館で日本陶芸展を観てきました。 ----------------------------------------------------------------------- URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/日本陶芸展      http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/exhibition/20th/ind . . . 本文を読む
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関西旅行:その02:出発

2009年08月10日 20時06分05秒 | ■旅する
どうしてそんなに安い料金かと思いつらつら考えてみると、このツアーでの利用可能な新幹線の時間帯は、早朝や昼頃の、利用客の少ない時間帯で、これをディスカウントし、加えて宿にもディスカウントしてもらって、格安のツアーに仕立てているのでしょう。 でも、ニーズと合致したのだから文句はありません。ただし、私が乗車するのは、6時発なので、東京で前泊しなければなりませんでした。それを勘定に入れても格安です!! 計 . . . 本文を読む
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西郷札:佐藤慶/朗読

2009年08月09日 04時11分18秒 | ■聴く
松本清張作、新潮CDブック発行 松本さんの芥川賞受賞作品「或る「小倉日記」伝」の3年前に発表された作品です。この作品もルポ調で描かれています。読者は、あたかも、舞台上の登場人物を見ている感じで、騙されて破滅に向かう男達の欲に目が眩む感覚と、騙すに至った男の性格や感情などを冷静に描いています。こうした作品は、ルポ調が良く合うように思います。 評価は4です。 . . . 本文を読む
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関西旅行:その01:発端

2009年08月08日 08時01分42秒 | ■旅する
昨年に引き続き、今年も海外旅行に出掛けようと、4泊5日で、およそ3万円のパックツアーに申し込みました。碌でもないショップに連れ回されることは当然と割り切って、初めての上海旅行を楽しみにしていたのでした。ところが、インフルエンザ騒ぎです。職場のある人が、北米へ旅行中に騒ぎが大きくなり、本人が帰国する頃には盛大に盛り上がってしまったのでした。本人は、旅行中のアメリカでは、日本とは異なり、ほとんど騒がな . . . 本文を読む
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すごい製造業

2009年08月07日 08時48分59秒 | ■読む
中沢孝夫著、朝日新書刊。 下記のURLによれば、著者は高校卒業後郵便局勤務を経て組合本部勤務の後、45歳にして立教大学の法学部に入学。4年後に卒業し、やがて大学教授に就任したとのことです。著書には、人に対する深い関心が感じられました。おそらく著者の経歴がそうした視点を育んだのではないかと思います。当然といえば当然ですが、人の世は人によって成り立っていることを思えば、すべての分野で人に着目した考察が . . . 本文を読む
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生まれ出ずる悩み

2009年08月06日 19時50分49秒 | ■聴く
有島武郎著、東京エーヴィセンター発行、朝戸鉄也朗読 有島さんの著作は初めてです。上流階級に生まれ育ちながらも父母によって厳しいしつけを受け、欧米の文化を存分に身に付けた優れた知性の人であったようです。結局、道ならぬ恋によって命を絶ちますが、若い頃から多くの思想を学び、社会の矛盾を敏感に感じ取りながら、自信の世界観を磨き上げて生きたようです。 ---------------------------- . . . 本文を読む
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インテリジェンス 武器なき戦争

2009年08月05日 19時18分54秒 | ■読む
手嶋龍一、佐藤優著、幻冬舎新書刊 アメリカの同時多発テロのNHKテレビ中継で、ワシントン支局長であった手嶋さんが画面に出て、独特な調子で、しかも一生懸命解説していました。その姿に好感を持てました。 一方、鈴木宗男国会議員の腰巾着のようなニュアンスで、逮捕を報道された佐藤卓さんは、目つきが怪しい、いかにも悪人めいた感じで、「こいつは悪い奴に違いない!」と直感しました。 ところが、そんな対局に居るはず . . . 本文を読む
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或る「小倉日記」伝:湯浅実/朗読

2009年08月04日 20時14分03秒 | ■聴く
松本清張作、新潮CDブック発行 私が生まれた前の年に芥川賞を受賞した作品です。名家に生まれた絶世の美女ふじは、やっと結婚したものの、生まれついて障害を持つ子が生まれ、夫にも先立たれてしまう。家運が傾きながらも、懸命に子育てに努めた。成長した障害児耕作は、外見と異なり、優れた知性を示し、やがて、開業医にその素質を見出され、医師の個人的な蔵書の管理を頼まれる。そうした折、耕作は森鴎外の小倉での生活を記 . . . 本文を読む
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ブラザーの再生と進化

2009年08月03日 20時53分50秒 | ■読む
安井義博著、生産性出版刊。 我が家にはプリンターが沢山ありました。インクジェットとレーザービームです。新品、中古、もらい物などです。しかし、現在ではそれぞれが1台で、他に複合機が1台に減りました。以前はインクジェットはエプソン、レーザービームはキャノンを使っていましたが、現在はインクジェットがキャノン、レーザービームがブラザーです。キャノンのレーザービームプリンターを物色していたのですが、たまたま . . . 本文を読む
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愛犬:山崎努/朗読

2009年08月02日 14時01分59秒 | ■聴く
松本清張作、新潮CDブック発行 犬は視覚、聴覚よりも遙かに鋭い嗅覚で人を見分けている。その事を基本として組み立てた作品です。主人公の女性は、大変な犬好きであり、そのために結婚を諦めた。以来、寂しく一人暮らしをしますが、飼っている犬は人間以上に嫉妬や喜びに溢れた行動を見せます。そうした生活の中で、近所で殺人事件が発生します。それから随分年月が経ち、ある日頼んだ工事の男が・・・。 評価4はです。 . . . 本文を読む
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行きずりの街

2009年08月01日 08時12分22秒 | ■読む
志水辰夫著、新潮文庫刊。 志水さんの2作目の作品です。良かったー。冒険小説の類で余り描かれていないのは男女の機微ですが、本作はその男女の機微で溢れかえっています。しがない学習塾の経営者が、よんどころなく事件に巻き込まれて行き、やがて自らの「男」に目覚め悪に立ち向かって行く、というありがちな展開だけでなく、男と女が惹かれ合う不思議さや不条理に納得しきりでした。 また、悪役が悪役として、それなりの自己 . . . 本文を読む
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