夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

君を祈るこころの色を人問はば

2009年10月16日 22時03分43秒 |  気になる詩、言葉


君を祈るこころの色を 人問はば
     ただすの宮のあけの玉垣
        新古今集 19-1891
        前大僧正 慈円

君を祈るは、帝の長寿を祈るということ。
ただすの宮は、糺の宮=下鴨神社
あけの玉垣は、朱色の玉垣の色と同じ
  漢語で真心のことを赤心あるいは丹心ということを念頭に置いているのですね。

帝の長寿を祈る私の気持ちを、人が聞いたら、下鴨神社の朱色の玉垣と同じだと答えるという詩。



下鴨神社は世界遺産に指定されていますし、その糺の森も昔の三分の一になっていますけど、それでも東京ドームの3倍の広さがあり、4っつの清流と緑の織り成す風景はとても素晴らしいものがあります。
密やかに人に守られてきたこのような広大な自然を持てるというのは、京都という町だからこそできるのでしょうね。

箒草が紅葉してきました。
まるで幼い女の子の秋祭りのお化粧見たい。
馬鹿にしていると、ハッとするほどの色気を感じて狼狽してしまいそう。