夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

浜の真砂は尽きるとも

2010年04月02日 19時05分34秒 |  岬な日々


岬の家は崖に囲まれています。
その崖に地主が建築現場などでもらってきた廃材(プロ用の調理機材や、工事の機械、鍋やさらにいたるまでいろんなものを山のように積んでいます。

周りの人々が、市役所を入れて文句を言いに行くと、これは私のコレクションであるって胸を張ってのたもうたそうです。

私も役所に掛け合って、役所は、廃材に水がたまったりして不衛生だし、木が私の家の屋根を打ったりしている。崖の一部も垂直に切って、そのまま放置したところがあるので危ないということで、手紙を書いてあげましょうということになったのですけど、しばらくして、移転先が不明なので、連絡できない。裁判でも起こしたら裁判所が調べてくれるけどって返事が戻ってきました。

東京に住んでいた地主は私がここに入る前に亡くなり、家族は転居しているのですけど、登記はそのまま。市役所も固定資産の評価が低いので固定資産税の支払いがないのだそうで、記録がないとのこと。

裁判沙汰っていうのもって躊躇してそのままになっておりました。

木曜日に岬に戻って見ると、廃材を運び出している人が居るのです。
これは地主の家族が心を入れ替えて、綺麗にしているのかと思ってきくと、地主のことは知らないっていう。そしてばたばたと廃材を積んで、かえって行きました。

たまたま家に来ている便利屋さんが今朝訪ねてきたときに話をしましたら、今はひところ下がった地金がまた上がってきているとのこと。たぶん、100万以上の価値があったと思うよって話しをしていました。大きな機械なんかは軽トラックでは無理なので、もっと以前にクレーン車とトラックで来て運んでいったのじゃないかなってこと。

ほんとうは、廃材を運んで行ってくれるのなら、知らん顔をして、綺麗にさせてやればいいのですけど、こちらの家も不在が多いってことで、庭から入られると、家のもの一切合財持っていかれてしまう。

ということで、警察に電話を入れました。地主と話がついているのかどうかは不明だけどってことで事情を説明しましたが、その後、家を留守にしている間にまた、彼らが戻ってきて運び出そうとして、パトロールに来た警官に見つかってしまいました。

警察からの連絡で、急遽、家に戻りましたが、彼らは「私が頼んだ」って言っているけどというので、そんなことは絶対にないよと言いますと、そうだろうなという顔。

パトカー、警察車両、そして交番からのバイク。おまけに2台のミニパト。。。
警察は彼らと顔を合わせないほうがいいので、連絡がつく近間に居てほしいというので、近くで車を停め、終わるのを待っておりました。
ドロさんらの乗ってきた車2台を運び出すレッカーが出て行ったのが、それから4時間後。

今日はとんでもない事件で半日が過ぎました。
いや、長生きすると世の中、いろんなことが起こるのですね。
なんにもない、年寄りの一日に久方ぶりの刺激でしたよ。

でも、あのドロさんたちがお礼に来られたらどうしよう。