夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

季語  みなさまもどうぞ  写真を追加しておきました

2010年04月26日 23時57分10秒 | 私も作ってみました


コメントで返歌の応酬が続いております。
それを本文に加えては、つどタイムスタンプも新しくしておりますが、
今日は写真をアップしました。
岬の玄関の八重桜。 異常な寒さで、長く保っていてくれます。
これは、今日、4月24日の桜。例年と比べてもずいぶんと遅いですね。
下のコメントにもお返しに入れておきましたが、

やへにほふ軒ばの桜うつろひぬ
  かぜよりさきにとふ人もがな
         式子内親王
         新古今 2-137

これを貰った、惟明親王のお返しが、

つらき哉 うつろふまでに八重桜
  とへともいわで過ぐる心は
         惟明親王
         新古今 2-138

私のは、

健気やな 軒端の桜 君を待ち

でしたが、大歌人の詩には及びもつきませんが、いいじゃありませんか、楽しめれば。どうか皆様もご自由に書き込んでください。


ではでは;

*****

散る花の思いに背き
    春の雪
      風車


倭詩には季語がありますね。
定型化した言葉、言い回しで、一つの言葉の意味以上のストーリーをその中に込めていくための技法なのでしょう。
でも、こんなに異常気象が続くと、そのコモンセンスたる季語の意味が失われそう。

*****
追加です


コメントを読まない方が多いのでお知らせです。
下のコメントに、jasjeさんからの返しがついて、そのお返し、お返しってずっと続いております。面白いですよ。
今までの分はこんな風になっています。
ぜひぜひ、皆さんも入ってくださいな。
連句にはそれなりの決まりがあるのですけど、たまたま返し、お返しの連続でこうなっていますので、それには囚われないで自由に行きましょう。
新しく追加が出たら、本文の方へ追加してタイムスタンプも新しくしておきます。


散る花の思いに背き
    春の雪(風)


往く花を暫しとどめつ雪の舞(J)
  人の命のかくも淡くに(風)
面影の日ごと薄れる悲しさも
  花の色にぞ心慰む(J)
花色は日ごと薄れていく中に
  想いを受ける命あらまし(風)
山路きて過ぎにし方を見てやれば
  道は朧に花霞かな(風)
花散りし里しろしめす朧月(J)
  蛙の声も闇に潜みて(風)
散る花とまごう水面の朧月
  映せし水を留めおきかね(風)
ゆく河の流れは絶えず方丈記(J)
  語りしその師いかにおわさん(J)
新たなる顔を迎えし教室に(J)
  先生のみが何故か年取る(J)
華やかに、軽ろき靴音耳にして(J)
  過ぎにし昔の思い沸き出(風)
あのころは軍靴の音も遠からず(J)

*****
またまた、追加が出てますよ。

  習わぬ人のいと愚かしき(風)
戦いをカウチポテトで眺めおり(風)
  リングの中は所詮ひとごと(UKさん)
しぶとさも美徳のうちと言いながら(UKさん)
  惑う子供も所詮人の子(風)
思いやり 今や色香も 失せにけり(風)
  はやりとはいえそれも投げやり(エコの式部さん)
捨つるかみあらば拾うもまたありて(エコの式部さん)
  神の裳布はうまき言い訳(風)
しろたへの裳布は知らず襟裳なる
 春はいかにと冷雨に想ほゆ(伊予の法師さん)
北国の 春遠からじ 蕗の薹(風)
 コロポックルも空を仰ぎつ(J)
健気やな 軒端の桜 君を待ち(風)
 七重に八重に 衣や重ねむ (藻紅の局)
重ね着の心はあざく 身は重く(風)
 されども善しや 春や長閑し (藻紅の局)
鶯の 声に敗(やぶ)れる 夢もあり(風)
 目覚めて開くフロイトの本(J)
眠られぬ夜のヒルティももう効かず(風)
 春に寝もせず 夜明楽しむ (藻紅の局)
杉作の時代も過ぎて百余年(鞍馬天狗)
 世間の垢も知らぬ年頃(風)
人の出をただ見ておれり鬱金香(竹)
 バブルに揺れしことも忘れて(J)
山笑い のたりの海を 懐に (風)
 帯は多摩川 どうっとはらい (藻紅の局)
朧月 花のいかだを 浮かせおり(風)
 オフェリア何処と熟年王子(竹)
君去りて 水面の月も 侘しげに(風)
 一期は夢よ リヤ王狂え(竹)
八重桜 花びら散りて 朧月(風)