夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

芹 あかねさす昼は田賜びて

2010年04月30日 20時08分50秒 |  気になる詩、言葉


あかねさす昼は田賜(た)びてぬばたまの夜の暇に採める芹子(せり)これ
         葛城王
         万葉集 20-4455

昼は仕事で田んぼにいて忙しいので夜の時間を見つけて摘んだ芹です
恋人に芹を贈ったときにつけた詩ですね。

これに対して、

丈夫(ますらお)と思へるものを太刀佩きてかにはの田井に芹子ぞ採みける
         薩妙観命婦(せちのみょうかんのみょうぶ)
         万葉集 20-4456

なお、薩は産のところが辛であるかもしれない。調べなきゃ。
立派な男子の貴方が、刀を身に着けたまま田んぼに入って私のために芹を摘んでくださったのですね~

ねぇ、葛城王(かつらぎのおおきみ)の詩って、直裁。「いや~、昼間は忙しいから、夜になってやっと時間が取れたから田んぼで摘んだ芹ですよ。私のそんな思いがこもっている芹です」って、貴女のためにどんなにがんばったかって宣伝しているのですね。
それに対して命婦のほうは、「普段 颯爽とした凛々しい貴方と思っていますのに、私のために、太刀を着けたまま田んぼの中で摘んでくださったんですね~」って答えています。
なんとなく、「かっこつけしの貴方がね~」って揶揄を潜ませているように思えるのは私だけでしょうかね。
ほんと、男はつらいのよ。一生懸命奉仕しても、なかなか認めてもらえなかったりして、、、、

なんていいながら、トップの写真。
今までずっとこのブログを見てくださった方には、お分かりでしょうけど、そんな方はまずいないので、ご説明を。
どけちな私は、買ってきた葱や三つ葉、いろんなものを土に戻して、再生しております。葱は根っこの部分を切り落として、プランターへ。三つ葉は葉っぱをつけたまま、茎を水に入れ、根っこが出てきたら土へ、、、、
種や、苗を買わなくっても、いろんなものがこれで育つんです。

先日は芹を求めましたので、使った残りを水につけておきました。
10日ほど経っておりますが、根っこを出してきておりますね。
さて、これからが問題。
芹は水が好きな植物。下手にプランターや地植えにしますと、この辺では水不足で枯れてしまうかもしれない。まだまだ岬に常駐ってことではないのですので水管理がちょっと心配。このまま水栽培でもいたしましょうか。
昔、魚を飼っていたときの水槽が使わないでおいてありますので、あれに裾もの赤い金魚でも入れて、ポンプで水を循環させ、水の中に芹を入れてあげるってのはどうかな。
それにしても、最近金魚にあいません。銀座なんか遠い昔の話になってしまいましたのでね~