今日のお昼は一宮のナヤでと固く決めて、行って参りました。
(ナヤはHPがありませんし、店内の写真もだめなのだそうです。ということで、こちらにお店の情報は出しません。ごめんなさい)
訂正
ナヤのHPは
http://www.naya-78.net/
でした。ごめんなさい。付け加えておきます。
ここのパンの材料の味、調理したときのけっして派手ではない甘さ、そしてパンの味、歯ごたえ、絶妙に私の好みに合うのです。
こう思っているのは私だけではないのですね。
家の近くの
プリムローズでも、ナヤの先(ごめん、いすみから行ってってこと)にある
café fuchsia à côté de la mer (fuchsiaって私のハンドルの風車とは関係ありません。園芸店に出ているホクシャのことです)でも、ここのパンを使っています。
いすみ市ってどういうわけかパン屋さんがおおいのですね。
マイクロビオティックで売り出して、東京の自由が丘の有名パティシェのお店におろしているようなパン屋さんも家のすぐそばにありますけど、私には味も、歯ごたえもちょっと合わない。
ほのかな甘さ、皮と中身の固さのバランス。ナヤのはまったくもって私の好みとぴったりなのです。
でも、1時をちょっと過ぎたころだというのに全部売り切れ。
明日、パンを買って東京に戻るしかありません。
棚に載せられた注文の品の入った紙袋を侘しく見ながら、ふと気がつきました。
この風景、最近どこかで見たよな、、、、
そうなんです、空也、銀座の最中屋さんで見たばかり。
あの時も最中は売り切れで、カウンターや後ろの棚には注文のお菓子が紙袋に行ってたくさん並んでおりました。
しかたなく、空也では、最中ではなくお菓子の詰め合わせを買って参りました。
空也の最中もあの控えめの甘さや、皮の食感、、、、なんともいえず私好み。
最中はよく食べますし、美味しいものもありますけど、私にとっては空也を出されたら、他のものは色あせる。
でも、空也の季節ごとのお菓子もまた美味しい。
特に今の時期の黄味瓢は、甘さを控えたつくりだけど、もう最高!
空也のお菓子には店主のお詫びが同封されています。
支店も作らないし、クレジットカードなども受け付けない、発送もしない。お客様に対して大変失礼だとは思うのだけど、その日に作って、その日に売り切る。そして自分の味を大切にすることがお客様に対しての一番の礼儀であると思いますみたいなことが書いてありました。
京都の「一見さんお断り」とは違う、お客さんを大切にする心、やり方ですね。
もっとも、京都でこれをやっている蕨餅屋さんの話では、「家はこんなに小さくって、昔ながらの材料、製法で作りますので、一日にできる量も本当に少ないのです。昔からのお客さんに出したら、他の方にまわす分がないのですよ~」ってことでしたけど。
一年に1,2ヶ月、この月になればこのお店の蕨餅って何十年、何百年も贔屓にしているお客がいるってことは素晴らしいことだな~
そのお客のために、昔ながらの製法で、お菓子を作る。このお店だけでなく、このお店に原料をおろしている農家も連綿と同じようにやっている、、、
歴史ってすごいことなんだと思いました。
紹介者のおかげでその蕨餅は食することができましたけど、これまた、いまだに忘れられない、微妙に私の好みに合うもの、、、、、
この味が記憶に残っている間は、どこの蕨餅を食べても、満足できない、、、、
不幸な人生を送る羽目になったってことですね~
この「一見さんお断り」を真似たお店が京都だけでなく、東京でもあります。
特に、皇居近くのクッキー屋さん。
でも、これは本当にお客のためにそうしかできないのかかなり疑問ですね。
ただただ宣伝のため、お店の格を上げるためにやっているような、、
なんとも似非っぽい臭いがして、、、
さて、ナヤのパンは買えませんでしたが、その後に行きましたcafé fuchsia à côté de la mer での昼食にナヤのパンが出てきて、思わずニヤリ。やはり美味しいな~
でも、このカフェの味付け、これまた私好み。
アイスバインに塩豚に、ジャガイモを煮付けたものって聞くと、どうみてもドイツ料理みたいですけど、この店ではフランス風にしてだしております、、、ってどういうこと? ってお聞きの方はお店に直行すべし。
私は酢が苦手なのですけど、ここでだす酢を使った料理、キャベツの酢漬けなどなどは、その酢を微妙に控えめに使っています。それに酢もワインビネガーだったり、果物の酢であったり、、、、材料にあわせて使っていますので、私でも美味しくいただけるのです。
この店は本来、デザートのお菓子と、紅茶のお店。ですから今日のデザートタイムは私にとっては新しい藁に包まった豚の気持ち、、、
今日はクリームブリュレに紅茶。
「紅茶はなんになさいます」って聞かれましたので、「お任せします」って答えました。だってあちらは専門家なのですからね。そしたら、「前回はダージリンのセカンドフラッシュをお飲みでしたので、今回は同じもののファーストフラッシュをお試しになったら」ということで、あっさり目のお茶をいただきました。常連でもない私の注文をよく覚えているのですね、、、、
そういえば、隣の客もお任せしますって言っていて、前回はフレーバーティをお飲みになってあまりお好きじゃないようでしたのでって、選んでおりましたけど、、、客の顔と注文を覚えちゃうのですね。プロってすごいな~
銀座に家の学校の卒業生たちがたむろするバーがありました。大正時代からやっているというママボス(もう亡くなったでしょうけど)、70近いのじゃないかと思われるチイママ。 半年ほどして裏を返しましたら、前回話していた話の続きから話が始まった。仰天しましたね。始めていった客との話を全部覚えている、、、、これが接客のプロなんだな~って。
バブルがはじけて、銀座も遠くなり、その店がまだ存在しているかどうかもわかりません。
café fuchsia à côté de la mer の広いガラス窓の外には、真っ青な空と、夏を思わせるような入道雲が、、、、
あぁ、今日は実に最高の日でありました。
証拠写真がない?
写真は何もないからメモ代わりに撮るだけ。
こんなに満ち足りていたら、何もする必要はないのですよ。
写真を撮らない日が続けば、、、、
もっと、欲張って日記も書かない日が続けば、私は最高に幸せな時間を送っていると思ってください。
(もしかして、日記を書かないのがあっちの世界に行っちゃったからだとしても、「最高に幸せ」には違いないでしょう?)