旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

親不知

2022-07-08 00:00:00 | ドライブ

国道17号鯉沢バイパス 道の駅こもち (群馬県渋川市白井)

令和4年6月22日水曜日。新潟県に出掛けてきた。成田でレンタカーを借りて首都圏中央連絡自動車道(圏央道)に入るつもりだったが、道を間違えて常総大橋で利根川を渡り千葉県より茨城県に入る。茨城県に入って最初の稲敷東ICから流入しようと思ったが、道路が全く渋滞しておらず暫く一般道を走る。牛久大仏を背後より拝む。ひたち野うしくを通ればよかったのだが、荒川沖の方へ行ってしまい、国道6号牛久土浦BPを経てつくば牛久ICに向かう。沿道に大きな商業施設が見える。バイパスは起点・終点とも国道6号現道に直接つながっていない。圏央道のインター付近が先に整備されたのだろう。以前、常磐線龍ケ崎市-牛久間の車窓から建設中のバイパスを見た。つくば牛久ICより圏央道に流入し、常磐自動車道と接続するつくばJCTを通過。この先は暫定2車線区間となる。交通量は多い。4車線化工事をしているのが見える。境古河ICで流出。通行料金はETCで1,280円。



県道などを経て国道354号を西へ向かうが往復2車線の道路は渋滞している。国道4号春日部古河BPと立体交差。埼玉県越谷市より栃木県宇都宮市に至る新4号国道の一部を構成する高規格なバイパスである。E5系が走る東北新幹線と立体交差する。茨城県に新幹線駅はないが線路は通っている。国道4号日光街道と交差すると車の流れは良くなった。東北本線を跨線橋で越え、新三国橋で渡良瀬川を渡り茨城県より埼玉県に入る。利根川の左岸、北側にも埼玉県の県域がある。北埼玉郡北川辺町だったが平成の大合併で加須市となっている。近くに埼玉県・栃木県・群馬県の3県が接する県境があるが今日は行かない。埼玉県を通るのは加須市(旧北川辺町)だけですぐに群馬県に入る。東北自動車道館林ICを過ぎ、伊勢崎線を跨線橋で越えて館林市内を抜ける。小泉線と二度立体交差し大泉町・太田市と抜けてゆく。伊勢崎線と再び立体交差し、国道17号上武道路に入る。両毛線と立体交差。北関東自動車道伊勢崎ICを過ぎ、国道50号や上毛線と立体交差。道路脇には山の名前が書かれた看板があるが、空気中の水分が多くて赤城山も榛名山も見えない。快適なバイパス群を走ってきて関越自動車道渋川伊香保ICを過ぎ、上越線と立体交差。道の駅に入り休憩する。





道の駅こもちは北群馬郡子持村に開業したが平成の大合併で渋川市になっている。道の駅を出発。沿道に繁盛している食堂を見掛ける。もつ煮が有名だそうで何かの記事で見た気がする。国道17号は山間に入ってきた。利根川の幅も狭まり上流域に来た気がする。上越線の線路が見えるが列車の姿は見掛けなかった。関越道月夜野ICを過ぎ、千葉県、茨城県から付かず離れずでいた利根川と分かれる。上越新幹線の高架を潜り、上越国境へ向かう。途中にダム湖あり。なかなか山道である。新潟方面から一度通った事があるがちょっと印象が違う。単独の自転車旅の人が坂に挑んでいる。走っていてハッと気づくと三國隧道ではなく新しい新三国トンネルが現れた。車を止める間もなくトンネルに進入。国境の長いトンネルを抜けると群馬県より新潟県に入った。旧分国で言うと上野国より越後国に至る。トンネルを出たところで車を止める。


新旧の三国トンネルが並ぶ


国道17号 新三国トンネル(1,284m)

令和4年3月19日に開通。新トンネルは今回の新潟県の旅の目的の一つ。


国道17号 三國隧道(1,218m)

閉鎖された旧トンネル。すでに銘板は外されているが、ストリートビューで確認すると「三國隧道 建設省関東地方建設局 昭和三十二年十二月竣工 建設大臣橋本龍太郎書」とある。橋本さんの初当選は昭和38年であり、昭和32年の開通時は別の方が大臣なので、後になって橋本さんの時に新しく揮毫されたのだろう。知らんけど。昭和63年開通の青函隧道の揮毫(北海道側)は橋本さんで運輸大臣をされていた時と記憶する。なお本州側の揮毫は中曽根内閣総理大臣。旧トンネルは酸性の湧水対策で補修していった結果、トンネル断面が小さくなり大型車のすれ違いに支障があり、またトンネルの壁を擦る事もあったそう。過去に一度通っただけとなった。



苗場といったスキー場を見て湯沢へ坂を下ってゆく。上越線と立体交差。上越新幹線は大清水トンネルの区間の上を通るので気付かない。関越道の湯沢IC入口交差点では新潟方の直進が1車線、インターへの右折が2車線あり、冬季の苗場から湯沢ICへ向かう車の多さを想像させる。スキーブームの頃程ではないかも知れぬが。越後湯沢駅付近をを過ぎガーラ湯沢駅が見える。上越線とは何度か立体交差する。六日町駅付近を過ぎて関越道六日町IC方面へ。関越に入る訳ではなく、近くにある上沼道野田ICより流入する。国道253号、無料の自動車専用道路で暫定2車線ではなく完成2車線だそう。十日町まで行くのかと思ったが途中の八箇ICまでの開通で現道に戻る。十日町の市街で飯山線と立体交差。ほくほく線は地下区間なので気付かない。信濃川を渡り、国道253号と分かれ県道49号を経て国道252号へ。こちらは自動車専用道路はないが長いトンネルもあって線形は良く走りやすい。山間を抜けて信越本線と立体交差。今日の目的地は近い。北陸自動車道柏崎ICを過ぎる。市内でちょっと迷ったが駅近くのデイリーヤマザキに立ち寄り買い物をして今日の宿に無事到着した。




ホテル・アルファ-ワン柏崎 (新潟県柏崎市駅前)


客室の様子


鱒すし(165円)

お昼を食べていないので、買ってきたものを軽く食べる。おむすびでもと思ったら鱒すしがあった。旨い。麦酒が欲しくなる。


大塚食品 CRYSTAL GEYSER 700ml(108円)
サッポロビール 新潟限定ビイル 風味爽快ニシテ 350ml(218円)
道南冷蔵 焼めざし(163円)

麦酒も買っているがこの後夕食時に一杯やるだろうから今は飲まない。


tv 東京でも大阪でもやっていない全国ニュース

東京では首都圏向けの放送しているので平日午後6時のニュースは見られない。


そして新潟県のニュースが

さて、ホテルのテレビ画面では動画サイトを見る事が出来る。いくつか動画を見ていたが、運転の疲れもありウトウトする。そろそろ夕食に出掛ける。昨年このホテルに泊まった時は近くのお店で鯛を食べたが、今日は国道沿いにあるファミリーレストランを利用する。ホテルは柏崎駅の南側。国道は北側にあり地下道で反対側へ向かう。


beer 生ビール(220円) ※クーポン使用

ようやく麦酒を口にする。実に旨い。


若鶏のグリル 大葉おろし(3枚)(659円)
ご飯・味噌汁・ 小鉢・漬物セット(330円)

近頃、ガストやバーミヤンを利用するとネコちゃんロボットなる機械が料理を運んでくる店舗がある。この店舗でもネコちゃんロボットが運んできたが、店員さんが取り出してテーブルに載せてくれた。自分で受け取る場合は料理を落とすといけないので席を立って受け取っているがちと面倒くさい。今日は座りしままに食う。お冷やとおしぼりはセルフなので席は立つけどね。鶏を食べ麦酒を飲んで美味しかった。ごちそうさまでした。


ガスト 柏崎店 (新潟県柏崎市柳橋町) これまで令和4年6月22日撮影



ホテルに帰り、めざしを食べて麦酒を飲み就寝した。


cloud 客室からの眺め これより令和4年6月23日撮影

令和4年6月23日木曜日。柏崎のホテルで起床する。


和洋バイキング

今回も朝食付きプランとしているが、素泊まりに追加すると前売券850円、当日950円となっている。少しずつ料理を取ってもお皿一杯になる。郷土料理のっぺやお蕎麦もあり美味しい。また食べ過ぎになりそうだがご飯の量に気を付ける。


coffee 食後にコーヒーsymbol6

ごちそうさまでした。



快適なホテルをチェックアウトする。いや朝食後に部屋に戻ると冷房が切れていて少し暑くなっていたが。アメニティ・プラスの朝食付きで6,350円だった。駐車場は無料。




市役所が見える

柏崎のホテルを出発。駅の近くには市役所もある。鉄道で来て駅前だけ見ると寂しい感じだったが、車で訪れるとそんな印象はない。



国道8号を西の京都方へ。市街地を抜けると日本海が見える。交通量は多い訳ではないが往復2車線で前方に遅い車がいれば法定速度・制限速度で走る事も出来ない。北陸自動車道のインターがあるが高速は利用しない。直江津が近づくと交通量も増えるが車線も増えて流れは良い。信越本線の列車と比べて思いの外時間が掛かる。直江津を過ぎると往復2車線に戻り北陸本線の車窓から見た海沿いの区間を走る。この辺の北陸本線は第三セクターのえちごトキめき鉄道に移管されている。筒石の地名が見える。山間のトンネル駅の印象だが、漁港のある海沿いの街が本来の筒石だろう。長大なトンネルに線路が付け替える前の旧線跡が自転車道になっており、旧線のトンネルが見られる。北陸本線から移管された日本海ひすいラインと並走する区間を走る。架線柱に「直流」の標識、そして「交流」の標識が見える。直流電化と交流電化(60Hz)の死電区間(デッドセクション)である。せっかくの電化路線だが一部の列車を除き気動車(ディーゼルカー)が走っているそう。糸魚川市街地も往復4車線区間がある。北陸新幹線の高架と交差する。柏崎から2時間余り、正午を回り道の駅で休憩する。


国道8号 道の駅 親不知ピアパーク (新潟県糸魚川市大字外波)





飲食店が複数ある道の駅。昼時だがまだ空腹ではない。トイレ休憩のみ。


投げ岩 これまで令和4年6月23日撮影



日本海ひすいライン(旧北陸本線)親不知駅に近いが、道の駅にある案内によると親不知の観光場所はもう少し西にある。かつての難所らしく国道8号も洞門に曲線、勾配と険しくなってきた。大型トラックが走り交通量は多い。片側交互通行の箇所がいくつかある。あれが親不知の入口かなと思ったがそのまま天嶮トンネルに入る。どこかで向きを変えたいが親不知の先まで足を伸ばすつもりでいたので、帰りに立ち寄るとしよう。市振駅が見える。新潟県最西端の駅である。直江津から当駅までがえちごトキめき鉄道日本海ひすいラインである。県毎に第三セクターの鉄道会社に移管されているので直江津から金沢まで3社に分割されてしまった。鹿児島本線から移管された肥薩おれんじ鉄道は二県に跨っている。境川を渡り新潟県より富山県、旧分国で越後国より越中国に入る。富山県に入るのはいつ以来か。黒部ダムが富山県だった。


黒部ダム (富山県中新川郡立山町芦峅寺) 平成30年9月9日撮影

富山県に入ると食堂の「たら汁」の文字が目に入る。残念ながら空腹ではない。以前、北陸本線の車窓から松林とキャンプ場が見えて気になっていた場所がある。ヒスイ海岸とあるので行ってみる。漁港の方へ行き迷ってしまったが、駅近くに海岸への駐車場があり車を停める。


あいの風とやま鉄道 あいの風とやま鉄道線 越中宮崎駅
(富山県下新川郡朝日町宮崎字横田) これより令和4年6月23日撮影

新潟県内の北陸新幹線並行在来線の北陸本線は信越本線とともにえちごトキめき鉄道に移管されたが、富山県内はあいの風とやま鉄道に移管された。何処も仮名文字を使って名前が長い。





三セク化されてまだ乗った事がないので北陸本線にしか思えないが、駅名標を見ればJR線ではないのだなと思う。ちなみにあいの風とやま鉄道ではICOCAなど交通系ICカードが利用出来る。えちごトキめき鉄道では導入していないので新潟県方面へは利用出来ないが、西は石川県の北陸本線大聖寺まで、七尾線和倉温泉まで、富山県の城端線新高岡まで利用出来る。




ヒスイ海岸 (富山県下新川郡朝日町宮崎・境)

駅から海岸はすぐ。






親不知を遠望する

親不知を通って富山県まで来てみれば実に穏やかな海岸に思える。






ヒスイ海岸を後にする


JR貨物 貨物列車 [EF510形牽引] (越中宮崎)

貨物列車が通過する。



第三セクターの路線となったが、今も日本海縦貫線で貨物列車が走っている。貨物は他にも列車を見掛けたが、旅客列車はあいの風とやま鉄道、えちごトキめき鉄道ともに見掛けなかった。さて短い時間だったが境川を渡り富山県より新潟県に戻る。天嶮トンネルを抜けて今度は親不知の駐車場に入る。





「親しらず」は、100万年くらい前に東西の方向(海岸に沿うよう)に隆起し、崩れやすい部分が波に侵食されてできた約15kmにも及ぶ「親不知子不知」とよばれる断崖の一部で、古くから交通の難所として知られています。北国街道を南下した松尾芭蕉の一行は、1kmにもわたる約100mもの断崖絶壁の壮大な海岸について、紀行文『おくのほそ道』に「北国一の難所」と記しています。その風光明媚で不変な景観は。陸奥・北陸の名勝の1つとして、平成26年3月18日に国の名勝に指定されました。時代が移り変わっても、人々の心を捉え続ける「親しらず」は、現在も多くの文学作品や絵画等に描かれています。(案内板より)


親不知 (新潟県糸魚川市大字市振)




手前に国道8号、海上に北陸自動車道が通る






糸魚川ジオパークのマスコットキャラクター ぬーな

奴奈川姫(ぬながわひめ)をモチーフにしたキャラクターだそう。




大懐

今は立派な道路や鉄道があるが、古の旅人はこんなところを歩いていたのか。


旧道はコミュニティロードは(遊歩道)となっている

波打ち際の古の北陸道が一世代目、明治に開通したこの旧道が二世代目、昭和41年に天嶮トンネルの開通した国道8号が三世代目、昭和63年開通の北陸自動車道が四世代目という。


青い日本海が何とも言われない…









ここを下ると海岸付近まで行け、また途中には鉄道の旧トンネルもあるそうだが、坂を上ってくることを考えると行かない。駐車場に戻る。




JR西日本 北陸新幹線 (上越妙高-糸魚川)

柏崎からちょっと親不知に立ち寄るつもりが思いの外、時間が掛かった。新潟県は大きい。国道8号を柏崎へ戻る。行きと帰りに糸魚川で新幹線の高架を見たが列車が走っているところを見掛ける事はなかった。 (つづく)