昨日のブログに「朝青龍引退は歓迎すべきニュース」と書いた。ところが、もう一つ昨日大きく報じられたニュースに「小沢一郎氏不起訴、幹事長を続ける」というのがあった。これは悪いニュースである。
西松建設事件以来、一年にわたり調べ上げた結果不起訴というのも情けない話である。大半の国民は「何かある」と思っているだろう。何よりも検察自身が「真っ黒であるが司法の限界」と白状している(昨日の毎日新聞記事)。黒に違いないが証拠を集め切れなかったと言うのだ。そもそも裏献金や収賄がらみは、証拠を残さないようにやるのだ。相手の中堅ゼネコン幹部が「渡した」と白状しているのに全員揃って「受け取っていない」と言い張る。証拠など残してないのだから、とにかく「言い張れば」何とか潜り抜けられるのだ。
私はこの不起訴決着より、「これで潔白が証明された。幹事長を辞める理由は無い。当然議員を続ける」として、小沢氏が政権党の中枢に残ることが残念で、これを「悪い「ニュース」だと言っている。
13億円も親にもらって「知らなかった」首相と、10億円に及ぶ政治資金報告書漏れや不明金処理を「知らなかった」幹事長に指導される政権が、果たして国民に支持され、よい政治が出来るだろうか? まったく考えられないことである。
私は昨年来、民主党に、自公政権の悪政をただし少しでも国民生活のためになる政治を実行してくれることを期待し続けてきた。今の日本は一人か二人の「政治とカネ」の問題にかかわり合っているヒマなど無いのだ。
民主党には、鳩山、小沢氏を除いても優れた能力を持った人が沢山いる。政権交代で一番驚いたのは、自民党などよりはるかに優秀な人材が民主党にいたことだった。これらの人に力を発揮してもらうには、国民の政治不信を何としても取り除くことであろう。民主党に国民が期待した根底は、そのような力を発揮するであろうということであった。
残念ながら、国民が一番求めたことを民主党はやれないのだろう。日本の政治革新は、まだまだ半ばにあると言わねばなるまい。