旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

勝者なき参議院選挙

2010-07-13 21:49:20 | 政治経済

 

 暑い夏の熱い参院戦が終わった。その結果をマスコミは「民主党の大敗北」と報じている。反面、「自民党の大勝利」とも書いてないが。

 民主党は「大」敗北したのであろうか? 最終的には議席を争う選挙であるからから、負けたことは確かであろう。しかし、自民党は本当に勝ったのだろうか? 国民は自民に投票して民主には入れなかったのだろうか?
 「比例代表」の得票数を見ると、民主党1845万、自民党は1407万と4百万以上の差がある。当然議席も民主党が多い。議席で大敗したという選挙区でも、候補者の合計得票数は民主党が2275万、自民党は1949万と民主が3百万以上上回っている。民主党は本当に負けたのか? 各紙が言うように大敗したのか?
 小選挙区的な「一人選挙区」の選挙は非常に難しい。立候補者数など様々な状況で小差で議席は取れない。今度の選挙では一人区で議席がとれず、民主党は確かに負けた。しかし、民意の一つの指標が得票数にあるとすれば、「大敗」したかどうかは疑わしい。

 昨夜のNHK討論会で、民主党は負けたような顔をしていたが、勝ったような顔をしていた党はなかった。みんなの党が元気が良かったが、所詮は少数政党、過去の例から見ても、やがてはどこかとくっついて終わりだろう。
 自民の谷垣など、勝ったような顔はしてなかった。さすがに良く分かっているのだろう。
 公明、共産、社民はいずれも議席を減らし続けている。小選挙区制的要素の強い非民主的な制度の中では、今後もその傾向が続くであろう。それを避けるためには、公明党のように大政党に擦り寄るのだろうが、結局自民党の悪政に手を貸しただけで、今の姿に勝者の面影はない。
 結局、勝者なき選挙戦で、逆に言えば全党が負けたのではないか?
 国民は迷って、誰にも勝利を与えなかったのではないか?

 


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