昨年は夏の純米酒フェスティバルを名古屋で開催したので、大阪での開催は2年ぶりとなった。確か2002年より毎夏大阪で開催してきたので、この2年は大阪の酒ファンにとっては待ち遠しかったかもしれない。反面、名古屋のファンにとってはこの夏は寂しいのかもしれない。嬉しい悲鳴であるが、申し訳ないような気もしている。
今年の大阪の第一印象は、静かであったという感じだ。というより落ち着いてきたと言うのか、実に内容濃く酒と食を楽しんでくれたという印象だ。
280人参加、出展蔵20蔵、出品された銘柄約120種類は、ちょうど良い規模と言えるのかもしれない。定席で弁当付きだから落ち着いて飲める。バイキング形式だとどうしても落ち着かない。各蔵のブースもそれほど混むこともない。大阪にも、われわれの目指す「純米酒と食をじっくり味わう」というコンセプトがようやく定着したと思われた。
東京より静かだ、ということが委員の間で専ら話題になった。東京は最近やや乱れてきた感がする。大阪の二時間に対し30分長いことが原因で、最後の30分で悪酔いするのではないか、などの意見も出たが、東京の50蔵出展では二時間では短すぎるのでいたし方あるまい。
今回大阪の人に喜ばれたのは、人気の『梵』さんはじめ初登場が半分の10蔵もあったことだ。群馬の蔵が二つ(『水芭蕉』さんと『町田酒造』さん)や茨城の『来福』さんなど、関東の酒が大阪で飲める機会は少ない。遠距離の蔵元さんにはご迷惑もかけるが、このようなことも今後考えていかなければなるまい。
まあ、めでたしメデタシと委員中心の二次会も盛り上がった。