朝6時半に調布を出発したバスは、東北道を走り那須塩原温泉街を抜けて福島県に下り、12時ごろ猿倉登山口に到着。そこで昼食を済ませ、田代山、帝釈山に登り馬坂峠へ下るというのが初日の日程。ところが、先回りして馬坂峠で待つはずのバスが、そこまで行けないことになったので、帝釈山登山はあきらめて田代山付近まで登り、バスの待つ猿倉登山口に引返すことになった。
この計画変更が私の判断を狂わせた。「それなら行けるところまで登って引返せばいいんだ」ということになり、当初は登らずにバスで待機する予定の登山に参加することになった。
空は快晴、紅葉は目に染みるほど美しい! その光景が私を山に誘った!
紅葉というより黄葉だった
もちろん私は田代山まで行けなかった。明日の尾瀬歩きのことを思い体力温存という弁解付きで途中で休憩、私とワイフはそこで帰ってくる一行を待つことにした。ところがドッコイ。山の掟で二人だけを待たせるわけにはいかない、と言う。結局責任者の一人、わが義兄が約一時間の休憩に付き合うことに。
休憩した場所は様々な紅葉に囲まれ秋を満喫したが…
つまり二日間にわたり、全員(19名)に心配をかけ、リーダーの判断を仰ぎ、サブリーダーの一人たる義兄から山行の楽しみの一部を奪ったのである。それにしても「山の掟の厳しさ」を教えられ、身勝手な行動がいかに迷惑をかけることになるのかを痛感させられた旅であった。