旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

時ならぬ新人歓迎会

2012-10-27 10:23:48 | 時局雑感

 

 昨夜はわが社の新人歓迎会であった。新人歓迎会などと言うものは、大体4月か5月が相場であろうが、わが社は久しく新卒者を採っていない。というより、正社員を採用していない。
 昨夜の新人なる人たちも、全部アルバイトで、20代から30代後半に及ぶ4人だ。アルバイトとはいえ4人も一挙に入ってきたので、一つ歓迎会をやり気勢を上げようということになったのだ。

 このような状況は、今の日本の企業実態、特に中小・零細企業の状況を示していると思う。一つは、これは大企業にも多くみられるが、臨時雇用、不正規雇用が多くなったことによるのだろう。企業として現下の景気動向からみて、長期雇用をする自信がない。人件費負担を極力抑えるために臨時雇用でつないでいく。この傾向は長期的に見て、企業にも従業員にも決して良い結果をもたらさないと思うが…

 もう一つは、働く側も正社員を望まない傾向が強い。いわゆるフリーター志向であるが、企業に縛られることなく自由に生きたい傾向が特に若者には強いのであろう。特にわが社のような映像製作会社に集まる若者は、映画製作とか、芸術性を追求する人が多いので、正社員を薦めても断られる例も多い。

 このような諸々の傾向を映しだした「時ならぬ新人歓迎会」であった。ただ、前述したように、このような傾向は企業側にとっても労働側にとってもいい傾向とは思わない。何よりも日本の強みは物つくりであり、その基礎は、長期的に一つの事業体に技術や経験を蓄積していくことにあったと思うから。

  
  中華料理飲み放題で、大いに気勢を上げる


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