旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

身近なテーマでノーベル賞を受賞した山中教授の快挙

2012-10-10 17:11:20 | 時局雑感

 

 山中伸弥京大教授が「iPS細胞の製作」でノーベル生理学・医学賞を獲得した。題目に「身近なテーマで」と書いたが、もちろん私は iPS細胞の何たるかをこれまで知らなかった。今回の受賞を機にテレビや新聞で報道されたので初めて中身を知った(といってもおぼろげであるが)のであるが、もしこれが実用化されれば難病に苦しむ多くの人に光明を与えるようだ。
 何よりもその実用化を待ち望んでいる人がたくさんいて、テレビでもその声が多方面から寄せられている。私の職場のWさんのご主人も、筋萎縮症的なご病気で先だって亡くなったが、Wさんが昨日職場で、「主人が生きていたら、この受賞をどんなに喜んだかわからない」と話すのを聞いて、 「これこそ世の人々のためのノーベル賞だ」という思いを強くしたのであった。

 テレビに映る山中教授は、イケメン顔の秀才面ではあるが、話す言葉使いからして極めて普通の人で、年も50歳と一般の受賞者に比して若く身近な人に感じる。細胞の名前のIPSのIを i と小文字にしたのも iPADからとった、つまり多くの人に親しまれ使われることを望んだとのことであるが、そこがまた庶民に密着していて素晴らしい。

 日本人で最初に受賞した湯川博士の中間子理論以来、物事を極めていく上で重要な研究ということはわかっても、我々の日常生活にどう関係するのかということになると、どうもピンとこないテーマが多かった。もちろん、それらの研究成果に立って、我々の生活が現段階まで高められてきたのであろうが、凡人には分かりにくいことが多かった。
 それからするとこの iPS細胞は分かり易い。国はつまらないことに金を使わず、可能な限りの資金を投入してこの細胞の実用化に全力を挙げよ、と言いたくなる。
 幸い山中教授は50歳と若い。生きているうちに十分な実用化を実現してくれるのではないか。

        



 


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