今年で13年目、東京開催26回目に当たる純米酒フェスティバルを無事終えた。昨日の日曜日は、3連休の中日に当たり、行楽シーズンと重なるうえに他の酒行事とも重なり、午後の部に若干の空席が出たが、2部合わせて約1200名のお客様にはいつも通り大変喜んでもらった。
私の関係者も、S君をはじめとした三井銀行グループ、義兄を中心にした調布「頂会」の面々、A嬢グループやH夫妻グループ、それに今回はK先輩のお嬢さんが職場の先輩を連れて参加してくれるなどなど、実ににぎやかで席に座っている暇はなかった。
第26回純米酒フェスティバル
何と言っても出店蔵の酒質が毎年向上するのがうれしい。純米酒を中心にした本物の酒を追求してきて13年、26回、その成果は着実に表れてきていると信じる。情報によれば、国税庁発表の6月末統計で、純米酒が本醸造酒を絶対量で抜いたとのこと。国民の嗜好は、混ざりものではなく本来の日本酒である純米酒の方向に確実に向かっているといえるのであろう。
加えて、今回の出店蔵の傾向で面白いのは、精米歩合70%や80%という低精米歩合の酒に挑戦している蔵が増えてきたことである。かつては「米の磨き合戦」という感じがあったが、最近はむしろ「米の味を生かす」という方向にあるのではないか?
今回出展の38蔵の内、精米歩合70%以上の酒を出品した蔵は8蔵(21%)。加えて長龍酒造は精米歩合68%の「吉野杉の樽酒」という銘柄一種で参加してきたし、「黒帯」の福光屋も、68%1銘柄、65%2銘柄の3銘柄だけの出品であった。この2蔵を加えると10蔵となり、実に26%と3割に近い。
精米歩合70%以上の酒を出品した蔵の比率は、10年前の2003年秋では50蔵中3蔵(6%)、5年前の2008年秋では45蔵中7蔵(15.5%)であったから、低精米酒追求の傾向は確実に強まっているといえよう。
酒造技術の向上もあってのことと思われるが、米の味をできるだけそのまま生かした「豊かな味」を追求していると思われ、食べ物との相性など食文化の新たな追求と思われる。加えて使用原材料の関係から低価格の酒が生まれてくれば、まさに「安くて美味しい酒」の誕生となる。
今後の傾向を見守りたいと思っている。
Kさんと「秀鳳」のブースで
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