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若いころの私はけっこう山が好きであった。大分県臼杵市に生まれ育ち、地元の由布岳、鶴見山はもちろん、九州最高峰の久住山(九重山)などには10回近く登ったのではないか? 阿蘇山にも数回は登り、高岳の岩場では岩登りの真似事までやった。宮崎県の大崩山塊から大分県境を走る祖母山、傾山縦走などは、かなりの水準の登山行であった。
そのころ常にあこがれていたのが日本アルプスに登ることであった。というより、いつの日か必ず登るものと信じていた。そしてその際、北アルプスへ登った多くの友人からなん十回も聞いた上高地や河童橋などを歩くものと信じていた。
ところが、72歳になる現在まで、アルプスの山並みはもちろん、麓の上高地にさえ足を踏み入れていなかったのだ。
私の義兄(ワイフの次兄)に、これこそ本物の山好きがいる。73歳の今年の夏も、北アルプスのいくつかの峰を縦走してきた。その話を聞いた私は、
「実は私は、上高地にさえ行ったことがないんですよ。死ぬまで一度は行きたいとは思っているんですがね」
とうっかりしゃべった。それを聞いた義兄は、私の命がそう長くないと思ったのか「それはいけない。早速今年の秋に行きましょう」と、早々と段取りをつけて旅館から何から予約して日程表を持ってきた。
実は今年の秋は、9月下旬から10月上旬までヨーロッパ旅行を構えていたので、内心では「何も今年でなくてもいいんだが・・・」との思いもあったが、すでに外堀は埋められていた。
10月24日、義兄夫妻とわが夫婦4人を乗せ、義兄の運転する車は、朝6時30分に高井戸を出発、一路上高地に向かった。昼過ぎにその日の宿「上高地温泉ホテル」に到着、途中昼飯を挟んで明神池まで往復4時間の行程、翌日は大正池往復(1時間半)をこなして帝国ホテルでお茶をして、それから松本にくだり、松本城、開智小学校などを見て「浅間温泉」にもう一泊、次の日は安曇野でそばを食い、大町の「酒博物館」や「ちひろ美術館」などを見て帰る、というコース・・・
いやいや、すべてが素晴らしかった。特に二日間雲ひとつない快晴に恵まれた上高地をはじめ、まったく文句のつけようのない旅であった。(続く)
ひろ美術館」について触れますが、芸術的オンチの私
ですが岩崎ちひろさんの子供の絵は好きで、長野県の
ちひろ美術館には2回行きました。一度は富山県の実家への帰省からの帰りに(妻+私)、もう一度は次女も同伴した帰りに。この時は次女に美術館とまわりの
風景を知っておいてほしいと思ったので立ち寄りまし
た。