旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

日本酒の歴史をたどった「山桜桃の会」の一年 … 締めくくりは、地酒ブームを偲ぶ「利酒処『酒の穴』」

2018-11-26 16:29:04 | 



 発足6年目に入った「山桜桃の会」は、本年124日、会の名前である「山桜桃」という酒を醸す須藤本家を、茨城県笠間市に尋ねた。そしてこの蔵は、日本最古の蔵とも言われているので、図らずも日本酒の広大な歴史に触れた。(1月25日投稿) 続いて418日、戦後間もない飲み屋の風景を今に残す新宿「思い出横丁(旧称ションベン横丁)」を訪れ、昭和20年代の飲み屋風景に思いをはせた。(419日投稿)
 そして今回、戦中戦後を席巻した悪名高き「アル添三増酒」に決別を告げようとする地酒ブーム時代(昭和50年代)に、多くの愛飲家が立ち寄った「利酒処『酒の穴』」に赴いた。場所は銀座4丁目、「銀座らん月」の地下。すでに1か月近く前、1030日のことであった。
 私がこの店に通っていたのはすでに30数年前のこと。当時はもっと狭い店で、客たちは肩を寄せ合い、ひたすら酒の味を求めて杯をかざしていたことを思い出す。まさに「利酒処」と言うにふさわしい雰囲気であった。
 今回久しぶりに尋ねると、店も広くなり奥まったところには個室的なスペースもあって、銀座の店らしく高級感が漂っていた。居酒屋と言うより高級飲み屋という風情であった。しかし、未だ利酒処という名称を残しているだけあって、名だたる銘酒がずらりと並んでいた。しかも、さすが「らん月」さんが営むだけあって、肉料理を始め料理は逸品であった。
 飲んだ酒は、ひやおろしの「赤武」(岩手)と「萩の鶴」(宮城)、冷酒で「菊姫」(石川)、燗酒で「大七」(福島)と「黒牛」(和歌山)、最後を〆たのは「桜正宗」(兵庫)。各2合ずつ合計1升2合。対する料理は、立派な「お通し」(長芋と鶏ムネ肉の梅水晶、高野豆腐煮、ツナと豆苗の和え物、の三品)に始まり、「揚げごぼうと牛しゃぶのサラダ」、「里芋から揚げと厚揚みそ焼き」、「揚げぎんなん」とつづき、メインに「三元豚柚子胡椒炙り焼き」、そしてお口直しに「しらすおろし」と「かにみそ」と、結構食べた。
 酒、料理のいくつかと、大満足の全員写真を掲げておく。


  

 お通し
   
     
  三元豚柚子胡椒炙り焼き…この食い散らかしから美味しさがわかる

  
     大満足でございました  


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