純米酒フェスティバルは、春と秋東京で、夏に大阪で開いてきたが、今年は大阪をやめ初めて名古屋で開いた(09.7.10、18時30分~21時)。どうなることかと心配していたが、23蔵が出展、250人が集まり成功裡に終わった。
私ども委員としては、東京、大阪に続き日本第三の経済圏である中部の人たちが、お酒――中でも純米酒というものにどんな反応を示すのか、不安と期待を抱いていたのであるが、結論的には中庸的な反応で、なかなかスマートなよい会であったように思えた。
大阪は経済ド根性の町だけあって、参加する以上はしっかり飲んでしっかり食べて、ちゃんと元は取らせてもらいます、という感じであり、東京は、所詮は酒飲みの会であるので酒好きが集まることに違いないが、必ずしも酒が飲めなくても雰囲気を楽しむ、文化を楽しむ、交流を楽しむ・・・というような人も集まる。酒飲み会であるが、ちょっと垢抜けした面もある雰囲気だ。
名古屋はその中間にあって、まず酒が十分飲める人しか来ないが、意外におとなしく、結構雰囲気も楽しみながらスマートな会になった・・・と言う感じがした。私は昔なじみの何人かに宣伝したが、特に酒飲みというほどの人でもなかったので、全く反応がなかった。「ホホー、そんな会があるのか・・・、酒はともあれ行ってみるか」と言う人はまずいないような気がした。東京にはそのような人が、多くはないが居るにはいるのだ。
ただ参加していただいた人には、大方の人に喜んでもらった。かなり多くの人から「来年も絶対にやってください」と言われた。私のハッピの袖をつかみ、何時までも離さず「来年もきっと開いてください」と言い続けていた女性もいた。
さて来年はどうなるか? ①引き続き名古屋でやるか、②もとの大阪に戻すか、③大阪、名古屋双方でやるか、三つの選択枝があるがどうなるか? 東京の二つの会ははずせないので、③については主催側の(特に蔵元さん側の)体力の問題が大きい。年四回は大変だ。それと何よりも、日本酒の流れがどうなっていくか、に大きくかかってくることになるのだろう。