世田谷一家惨殺事件 (2012年12月 後記)
事件から12年が過ぎようとしている。日本の警察は何をやっているのか。
動かぬ物的証拠として事件現場、大阪の賃貸アパート、韓国ソウルの団地のそれぞれの場所に、犯人である韓の指紋が発見され、すべてが一致した。だとすると、桜田門は既に犯人のプロファイリングは終了しているということだ。それにも関わらず、国際指名手配のアクションを起こさない理由とは何か。
そういう中にあって当時、共同通信が短い記事を発信した、事件から3年になろうとする2003年8月24日、桜田門のトップ、警視総監であった石川重明が、韓国ソウルへ海外出張した。国際組織犯罪対策について、韓国警察のトップと会談を持ったという。桜田門のトップが業務で外国を訪問するというのは前代未聞だった。気になるのは、その会談の本当の中身は何だったのか。警視総監が韓国まで訪問し、トップ会談を持つ必要があったのか。
しかし仮に、世田谷事件の核心部についての秘密の交渉であったとしたら、頂上会談の意味はあったかも知れない。なぜなら血の惨劇の犯人が韓国人だとすれば、センセーショナルな国際問題になり政治問題にもなる。もし韓国側が、それを封殺しようと画策したならば、どうするか。桜田門を抑えるには誰を使うのが最も効果的なのか。
コリアコネクション、桜田門に睨みが利き、霞ヶ関に話を通し、闇の向こうに事件を葬れる力を持つコリアコネクション。表の顔には日韓議員連盟がある。あるいは歴史の裏面には、日韓の闇に深く関わったフィクサーと大物政治家が存在した。
さて、事件のあった翌年、日本を寒波が襲った12月26日、私は祖師谷の宮沢家の前に立った。
おぞましい事件のあった惨劇の家、今は誰も住んでいないようだ。陽は照っていたが北風が冷たい。人が住まぬ家の寂寥、耳を澄まし目を閉じると、木枯らしの音さえ泣いているように聞こえた。
2012年、宮沢みきおさんの母、節子さん(81)は訴えた、
「大声で泣きだしたくなるが、悲しむほど4人の顔が悲しくなる気がして、なかなか泣けません」
今年9月に84歳で亡くなった(みきおさん)の父・良行さんは生前「4人は宝だった。人の幸せを奪った犯人を捕まえてほしい。4人に代わってお願いします」。
今年は宮沢家の13回忌、なんだな。
なお、この事件に関する情報提供者には警察庁から1000万円の懸賞金が出ます。
情報提供先:警視庁成城警察署 電話03-3482-3829
(完)