先生「では、先取特権が非占有型でしたが、それ以外は?」
生徒「はい。抵当権です。」
先生「地役権もちょっと変わった権利ですね。必ず二つの土地があって、その他人の土地を使ったり、利用させても立ったりしますが、別にがっちり占有しているわけではありませんね。」
生徒「そうですね。でも、通行地役権なら、その人が使っているときには所有者は邪魔はできません。」
先生「土地の利用を妨げられている場合でも、妨害排除とか妨害予防はできますが、地役権者には土地を明渡しの要求までは認められていません。」
生徒「そうなんですか。しっかり、考えないとダメですね。」
先生「抵当権に戻しましょうか。占有がないということは、もし誰かが邪魔していたら、明け渡しができますか。」
生徒「あ、できません。使っていないですから。」
先生「そうですね。でも、判例は、占拠者に対して、抵当権に基づいて直接自己への明け渡しができるのではなかったですか。」
生徒「あ、そうでした。おかしいな。」
先生「その理由を見ておいてください。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
平成17年03月10日 「最高裁判所第一小法廷」
抵当不動産の所有者は,抵当不動産を使用又は収益するに当たり,抵当不動産を適切に維持管理することが予定されており,抵当権の実行としての競売手続を妨害するような占有権原を設定することは許されないからである。
そして、
抵当権に基づく妨害排除請求権の行使に当たり,抵当不動産の所有者において抵当権に対する侵害が生じないように抵当不動産を適切に維持管理することが期待できない場合には,抵当権者は,占有者に対し,直接自己への抵当不動産の明渡しを求めることができるものというべきである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
先生「もちろん、占有があるからではないですね。抵当権に対する侵害が生じないように抵当不動産を適切に維持管理することが期待できないからですね。」
生徒「味わいました。」
先生「抵当権は通常銀行が設定していますから、裁判官も銀行がおかしくなるような判決は出さないのですよ。なんとか、理由をつけて認めます。」
生徒「そうんなんですか。」
先生「今日は、これくらいにしておきましょう。」
では、また。
上記過去問集好評発売中。
※宅建なら、ぜひ上記「項目別過去問」を解いてみてください。
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生徒「はい。抵当権です。」
先生「地役権もちょっと変わった権利ですね。必ず二つの土地があって、その他人の土地を使ったり、利用させても立ったりしますが、別にがっちり占有しているわけではありませんね。」
生徒「そうですね。でも、通行地役権なら、その人が使っているときには所有者は邪魔はできません。」
先生「土地の利用を妨げられている場合でも、妨害排除とか妨害予防はできますが、地役権者には土地を明渡しの要求までは認められていません。」
生徒「そうなんですか。しっかり、考えないとダメですね。」
先生「抵当権に戻しましょうか。占有がないということは、もし誰かが邪魔していたら、明け渡しができますか。」
生徒「あ、できません。使っていないですから。」
先生「そうですね。でも、判例は、占拠者に対して、抵当権に基づいて直接自己への明け渡しができるのではなかったですか。」
生徒「あ、そうでした。おかしいな。」
先生「その理由を見ておいてください。」
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平成17年03月10日 「最高裁判所第一小法廷」
抵当不動産の所有者は,抵当不動産を使用又は収益するに当たり,抵当不動産を適切に維持管理することが予定されており,抵当権の実行としての競売手続を妨害するような占有権原を設定することは許されないからである。
そして、
抵当権に基づく妨害排除請求権の行使に当たり,抵当不動産の所有者において抵当権に対する侵害が生じないように抵当不動産を適切に維持管理することが期待できない場合には,抵当権者は,占有者に対し,直接自己への抵当不動産の明渡しを求めることができるものというべきである。
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先生「もちろん、占有があるからではないですね。抵当権に対する侵害が生じないように抵当不動産を適切に維持管理することが期待できないからですね。」
生徒「味わいました。」
先生「抵当権は通常銀行が設定していますから、裁判官も銀行がおかしくなるような判決は出さないのですよ。なんとか、理由をつけて認めます。」
生徒「そうんなんですか。」
先生「今日は、これくらいにしておきましょう。」
では、また。
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