無我の境地を神経科学と脳科学から解き明かした書。
自己を無くすことが無我であり、そこへ達するまでのトレーニングメニューがこの書の売りとなっています。
自己を無くすことには、それなりの危険が伴い、特に瞑想の危険性について指摘して対策まで書いてあるのには驚きました。
無我の境地に達するには、長年のトレーニングが必要であり、それを継続するにも努力が必要です。
とは言っても、達人になるのではなく、普通に暮らしている分には、年と共にやってきたことを意識するだけでもけっこういけそうです。
自己を俯瞰して見ながら、縁起を重んじ、つながりの中で生きている実感を得れば良いのです。
他の心理学で、メタ認知とか、共同体感覚とか言われているものに似ています。
悟りもそうですが、こういったメンタル面の強化というのは、いろいろな捉え方があり、自分で腑に落ちる方法に出会えればそれに沿ってやればいいのだと思いました。