玄田有史『希望の作り方』(岩波新書)を読んだ。この本は、おもしろかった。「希望」を考えることから、自分に向き合うこと、寛容、ウィーク・タイズ、失望と修正とやりがい、物語、必要な無駄、セレンディピティ、どっちつかず・両義性、人生という長い道のりを考えるためのキャリア教育、ユーモアと遊び、まんざらでない自分、などなどが紡ぎ出される。平易な言葉で語られるてはいるが、この語りが成り立つまでには、筆者の学問的な基礎となる労働経済学の研究、様々な調査・インタビュー、語らい・議論が前提となっているのだろうと思う。
「多様性をバラバラにしないために必要なこと…誰もがこれだけはどんなことがあっても守り抜く」という「集団的なアイデンティティ(少し言いかえてます)」(128頁)
「大きな壁にぶつかったときには、大切なことはただ一つ。壁の前でちゃんとウロウロしていること。ちゃんとウロウロしていれば、だいたい大丈夫」(200頁)
などなど、興味深い指摘がたくさんころがっている。
目次は次の通り。
はじめに
第1章 希望とは何か
正直に話す/少しだけ笑う/若者の問題/書けている言葉/正確な情報/人生、悪くなかった/「頑張る」は禁物?/希望はいらない?/希望とはみえないもの/生きる困難の中で/夢とのちがい/水俣の再生/幸福とのちがい/安心とのちがい/四本の柱/希望とは何か/「変わる」と「変える」/共有すること
第2章 希望はなぜ失われたか
データからみる/大切な注意/希望はないのか/近くの希望・遠くの希望/「何か」は何か/なぜ仕事なのか?/行動と仲間/可能性について/高齢社会/リスクに備える/教育をどうするか?/関係性について/人間関係の禁じ手/ウィーク・タイズ/共感社会へ/家族という困難/希望が失われた理由
第3章 希望という物語
第三の論点/子どもの頃/修正の旅へ/ある青年の物語/挫折の持つ意味/私の挫折/経験は伝播する/日本を先取りする街/八幡さんから学んだこと/無駄の効用/希望は出会うもの/脱線の役割/必要な無駄/セレンディピティ/まだない存在/希望というフィクション/なぜ物語なのか/働くことの両義性/アニマル・スピリット/経済のなきあの両義性
第4章 希望を取り戻せ
希望は妖怪のよう?/勉強する意味/「わからない」ということ/大学・学部の選び方/経済学は何を学ぶか/希望の政策/絶望を避ける/最悪でなければ/地域から始める/ローカル・アイデンティティ/地域内外のネットワーク/高齢社会の別側面/会社の再生/努力が報われないとき/キャリア級行く/大丈夫の使い方/大きな壁/絶望の向こう側/創造の源泉/私の希望
おわりに-希望をつくる八つのヒント
「多様性をバラバラにしないために必要なこと…誰もがこれだけはどんなことがあっても守り抜く」という「集団的なアイデンティティ(少し言いかえてます)」(128頁)
「大きな壁にぶつかったときには、大切なことはただ一つ。壁の前でちゃんとウロウロしていること。ちゃんとウロウロしていれば、だいたい大丈夫」(200頁)
などなど、興味深い指摘がたくさんころがっている。
目次は次の通り。
はじめに
第1章 希望とは何か
正直に話す/少しだけ笑う/若者の問題/書けている言葉/正確な情報/人生、悪くなかった/「頑張る」は禁物?/希望はいらない?/希望とはみえないもの/生きる困難の中で/夢とのちがい/水俣の再生/幸福とのちがい/安心とのちがい/四本の柱/希望とは何か/「変わる」と「変える」/共有すること
第2章 希望はなぜ失われたか
データからみる/大切な注意/希望はないのか/近くの希望・遠くの希望/「何か」は何か/なぜ仕事なのか?/行動と仲間/可能性について/高齢社会/リスクに備える/教育をどうするか?/関係性について/人間関係の禁じ手/ウィーク・タイズ/共感社会へ/家族という困難/希望が失われた理由
第3章 希望という物語
第三の論点/子どもの頃/修正の旅へ/ある青年の物語/挫折の持つ意味/私の挫折/経験は伝播する/日本を先取りする街/八幡さんから学んだこと/無駄の効用/希望は出会うもの/脱線の役割/必要な無駄/セレンディピティ/まだない存在/希望というフィクション/なぜ物語なのか/働くことの両義性/アニマル・スピリット/経済のなきあの両義性
第4章 希望を取り戻せ
希望は妖怪のよう?/勉強する意味/「わからない」ということ/大学・学部の選び方/経済学は何を学ぶか/希望の政策/絶望を避ける/最悪でなければ/地域から始める/ローカル・アイデンティティ/地域内外のネットワーク/高齢社会の別側面/会社の再生/努力が報われないとき/キャリア級行く/大丈夫の使い方/大きな壁/絶望の向こう側/創造の源泉/私の希望
おわりに-希望をつくる八つのヒント