ちゃ~すが・タマ(冷や汗日記)

冷や汗かきかきの挨拶などを順次掲載

出久根達郎『佃島ふたり書房』講談社文庫

2016年01月13日 22時17分36秒 | 
出久根達郎『佃島ふたり書房』講談社文庫を読む。
大逆事件から戦後の高度成長期に入るところまでの、佃島の古本屋をめぐる物語。
主人公は、古書店の小僧からをつとめる友人を持った。古本屋修行の身を回想しつつ、その時代と戦後の生活と交差させて物語は展開してゆく。
管野スガとの関わりで、国禁の書を集め始める。古本屋業界では「スイチャブ」という社会主義文献もの。佃島のふたり書房の家主とその娘。
満鉄での本の収集のため満州に渡る。戦後復興とふたり書房での仕事・・・・。
古本屋をめぐる人間模様、まだ文章がこなれていないような気がする。それとも、読者をかく乱するような書き方をあえてしているのか?
108回直木賞受賞作。
しかし、のちに文庫本になったときの「あとがき」は秀逸。この物語を書こうとした自身の物語とエピソードがかたられている。

淀屋橋大阪中央公会堂大集会室にて「合理的配慮セミナー」に1日参加。