ネナシカズラ(根無葛) (ヒルガオ科) 撮影地 能代市風の松原内

2016年10月04日 16時23分12秒 | Weblog

ネナシカズラ(根無葛) (ヒルガオ科) 撮影地 能代市風の松原内

16年10月04日 ネナシカズラを再調査しました。間違い、変更等がありましたのでやり直して再編集しました。訂正してお詫び申し上げます

先日落合さんから聞いた、ユリ科の植物とネナシカズラとクマヤナギと調べることになりましたが一人では何とも心細く、そこで連絡してシダの会佐藤さんと上記の3種を調べました。

ユリ科の植物はツルボと解り固体数が少ないため資料にできませんでした。風の松原内で新しく記録されるものです。

クマヤナギ、これも風の松原内では新しく記録されるものです。クマヤナギについては花期、果実期も終わっており残念ながら来年調査することにしました。

落合さんがよく見つけてくれました。記録する者としては感謝です。こんなに群生しているネナシカズラは凄い。初めて見ました。

そこで後日資料を採取して10月01日記録しました。自宅に資料を持ち帰り調べて見ました。面白い種子を見つけましたので投稿します。

 

ネナシカズラの概略。

ネナシカズラ(根無葛) (ヒルガオ科) 撮影地 能代市風の松原地内。

ネナシカズラ:つる生1年生寄生植物。
日当たりのよい野や山の草や低木に巻つく。長いつるを伸ばして寄主にからみつき、寄生根をだして養分を吸収する。茎は太さ1.5mmの針金状で黄色または紫褐色を帯び、普通褐色の斑点がある。葉は長さ2mm以下の鱗片状。茎の途中に短い花序をだし、白い小さな花を多数穂状につける。花冠は鐘形で長さ3.5~4mm、先は5裂する。雄しべ5個は花冠より短い。花柱は1個で、長さ約1.5mm、柱頭は2裂する。果実はさく果、卵形で長さ4~5mm。普通、2~4個の黒色、長さ2.5~3mmの種子が入り、熟すと基部で横に裂け、上部がとれる。花期は8~10月。日本全土。

それで私が09年09月02日にたった1本見つけて編集した記録の後に今回調べたを付け加えて投稿します。

 

01.09年09月14日 ネナシカズラ ミズヒキの茎の途中からでていました。とにかく藪蚊が多くて写真を撮っていられませんでした。それで引き抜いて資料として記録。

 

02.09年09月02日 ネナシカズラ ミズヒキの茎の途中から寄生して生育している。ネナシカズラに葉らしきものはありませんでした。ミズヒキは花を出すことは無く弱々しく見えました。風の松原では初めて見ました。

 

03.09年09月02日 ネナシカズラ ミズヒキに寄生し、茎の途中からでているところです。

 

04.09年09月02日 ネナシカズラ 左巻きになって伸びています。右巻きもあるのでしょうか。吸盤のような寄生根を宿主に差し込で伸びていくようです。写真下は16年09月24日記録。→Aはクズに絡みついた多くのコブのような突起を出す。これが寄生根です。→Bは絡んで寄生根を出すと、自立して立ち上がってきた自分のツルは枯れてなくなる。

 

05.16年10月01日 ネナシカズラ この写真はネナシカズラのツルで、このように寄生根がありこれを寄主に差し込んで養分を寄主から頂く仕組みになっている。寄生根が点状に連なっている。写真下はAの拡大記録です。この写真を見ると寄主に差し込んだ痕が解らない。検鏡が必要です。

 

06.16年10月01日 ネナシカズラ 寄生されたクズのツルです。ネナシカズラのツルを無理矢理剥がした。寄生根の痕が点状に続く。上写真は大きく記録したもの。下写真は寄生され上のAを大きく記録したものです。

 

07.09年09月01日 ネナシカズラ花は多数穂状につき、鐘形で先は5裂する。雄しべ5個で、雌しべ柱頭は2裂する。

 

08.16年09月24日 ネナシカズラ 果実群生。

 

09.16年10月01日 ネナシカズラ これだけ果実がついたと言うことは花も沢山咲いていた証拠。花の写真を記録したかった。

 

10.16年10月01日 ネナシカズラ 写真上は、果実の横断面。写真下は果実の縦断面。

 

11.14年03月03日 ネナシカズラ  沢山の熟した果実をつける。Aは果実の上部の蓋のような物がとれ、Bはその中に入っている種子が見える。

 

12.16年10月01日 ネナシカズラ 上段写真はまだ若い果実。長さ7mm径4mmの鐘形。中段と下段写真は熟した果実。Aの中に種子が入っている。Bの突起は柱頭の名残。Cは果実を上から見たものでこの先が蓋のように落ちて種子を出す仕組み。

 

 

13.16年10月01日 ネナシカズラ 種子の変異1。果実の中に入っていたまだ若い種子。もう種子の段階からツル状で螺旋状に伸びる。種子を取り出すときに多少種子の径は大きくなっている。いろいろな角度から記録。この種子が熟せば外皮に包まれ最終的には16の写真のような形になる。

 

14.16年10月01日 ネナシカズラ 種子の変異2。ビニールハウスの高温に保存してしておいたらもう熟(中間熟)し始めている。あの螺旋状のものがこのがこの外皮に包まれているとは不思議です。写真13の名残がある。

 

15.14年03月03日 ネナシカズラ 種子の変異3。最終の形の種子。径1.5~2.5mmで変形している。男爵イモの形に似ている。種子は果実の中に1個の固体ばかりでした。

 

16.16年10月01日 ネナシカズラ 種子を縦に切断した断面。写真14の種子が外皮に包まれていた。

 

 

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