WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

伐採は大変

2009年01月09日 | ログハウス

 年末年始、元森林組合職員のUさんと、木材販売業Yさんの2人の木のプロの応援も得て、ログハウス建設用のカラマツの伐採に行ってきた。

 現地は、戦後に植林されたカラマツ林が木材価格の低迷で整備されずに来た放置林で、「きれいな林に整備する」ことを条件に必要な木を無償でいただけるというありがたいお話、のはずだったが...。

 あらためて伐採というのは大変な仕事であることを思い知らされた。私は、マツタケ山整備で枯損松など太くてもせいぜい元径20cm位の伐採をやったことがある程度のドシロート。現地の木は大半が元径30cm以上、高さ20以上はある木で、中には元径50~60cm位のものもあった。
 この巨木が伐倒されたとき、私は、雷のような轟音と地震のような地響きに、ただただあっけにとられて呆然と見ているだけであった。こんな巨木の伐採は、伐採のプロUさんがいたからこそ可能になった。これが敷地内の木を全て刈り取ってしまう「皆伐」なら、片っ端から切っていけば良いわけでもう少しやりやすかっただろう(それでも重労働に変わりはないが)。

 しかし、「きれいな林にする」ためには、「皆伐」してツンツルテンにするなどもってのほか。林の保全と景観上残すべき木を傷めないように避けながら周辺の木を伐採しなければならない。これが体力と頭脳と技術を駆使しなければ不可能な大変な作業だったのだ。

 私の場合、半分くらいいわゆる“かかり木”にしてしまって、その処理にUさんの手を煩わせてしまった。“かかり木”の処理にはねらい通りに伐倒できた場合の5倍以上の時間がかかってしまう。結局、今回は一週間で伐採はほぼ終了できたが、伐採した材を森から出すところまでできなかった。近いうちにまた出しに行かないといけないがこれもまた伐採以上に大変な仕事になりそうだ。

受け口を切って       追い口を切りクサビを打つ

木が傾き始める

この繰り返し

3人で200本近くは伐採しただろうか。
そのうち私が伐採したのは30本くらい、かな?


年末年始は“にわか”キコリ行ってきます

2008年12月29日 | ログハウス

 けっこう好きだったある女性タレントIさんが、12月4日だかのブログを最後に連絡が取れなくなって、亡くなっていたのが見つかったことが報道されていた。
 このブログも12月4日で停止していた。誤解があってはいけないので(ないか)とりとめもないことを書いておくことにします(新年からは心新たにまた頑張って書こうと思います)。

 明日から年末年始、正月返上で山梨へ木を切りに行ってきます。森を間伐してキレイにするかわりに木をもらえるという、うれしいお話をいただきました。ログハウスは作りたいけれど、金が無い身にはとってもありがたいお話です。ログスクール仲間の元森林組合さんや材木屋さんにも応援に来ていただけることになり大助かり。ありがたいことです。

 ブログ休んでる間、ユンボやクレーン(ユニック)はじめ、必要な重機、道具類などを探し回っていました。丸太を吊るためのトング、ありそうでないんですね、これが。どこにいったらあるのか、シロートには見当もつきませんでした。しかしまあ、タダとはいきませんが、丸太を買わずに済んだ分のお金でなんとか安く手に入れることも出来ました。超ボロイです。しかし、ま、なんとか働いてくれるでしょう。今は写真撮ってる余裕も無かったんですけど、参考にしていただける方もおられるかもしれませんので、いずれおいおい紹介していくことにします。

さて、

うしver.2

“うし”の習作ver.2です。お世話になっているお隣さんにプレゼントしたら、お米10kgとコーヒー豆になって返ってきました。ビンボー暮らしは物々交換!で乗り切る

 カニ好きです。神鍋にカニフルコース食べに行ってきました。香はやっぱり焼ガニですね。カニミソの甲羅焼、最高!蒸しもいい。カニ鍋はあとの雑炊がウマイ。

 帰りにコウノトリ公園に寄って、あんなにたくさんいるとは知らなかったので感動。飛び立つ姿がまた美しい。せっかく育てて野に放鳥しても、ほとんどは簡単に餌が手に入る公園にまた舞い戻ってくるんだそうな。花札にある“松に鶴”はウソ、実はコウノトリなんだそう。鶴は足指が木の枝を掴める構造になっていないので松にはとまれないんだとか。また、鶴は助走しないと飛べないのにコウノトリはいきなり垂直にも飛び立てるんだとか。飛行機とヘリコプターみたいですね。勉強になりました。

 これも近くの養父市にある、古民家を改造した「大屋木彫展示館」。お高く止まった“彫刻”ではなく、“木彫フォークアート”という新ジャンルを提案していて、私のツボにはまったおもしろい作品がたくさん。私の師匠の一人、宮澤五郎さんも何度か出品され受賞もされている。お近くの方はぜひ一度観覧ください。ゼッタイお薦めです。

ではまた来年、みなさま。良いお年をお迎えください。

 


ボチボチと

2008年12月02日 | ログハウス

大江でのログハウススクールも一段落して、いよいよ八ヶ岳マイログハウス計画を始動します。といっても、今あるのはもうずいぶん前に確保しておいた八ヶ岳山麓の土地とヤル気だけ。乗り越えなければいけない課題は山積みなのですが。
そのための下準備でこの間ゴソゴソ動き回っておりました。

なにしろお足がないのでできるだけお金をかけずにやりたい、といいますかお金をかけずにやらざるをえない。丸太から分けてもらうつもりで、いただけそうなところをあたっては砕けること数回、つてを頼ってようやく伐採させてもらえそうなところまでこぎつけました(写真のカラマツ林)。

お金さえあればチョイチョイなんでしょうけれど。まだ先は長く気が遠くなりますが、まあ、ボチボチと苦労を楽しみながら進めて行きます。ビンボーでも建てられるところに意義がある。同じような志の方の参考になればと思い、随時レポートして行くつもりです。

ところで、どなたか八ヶ岳付近で、ユンボやクレーンをくれてやろうとか、タダで貸してやろうとかいう、神様のようなお方はいらっしゃいませんでしょうか。また、もしご存知でしたらご紹介くださいませんでしょうか。ムシが良くてずうずうしいのは重々承知です。


酒呑童子祭り

2008年11月04日 | ログハウス

11月2日(日)、「大江山酒呑童子祭り」に田舎暮らし応援団で参加しました。

メンバーの小西さんは久しぶりにタコ焼き屋を出店

外はカリカリ中はジューシーなタコ焼きは、子供達を中心に好評で大忙し。
応援で弟子入りの足立さん。

私は植竹さんと生まれて初めてのチェンソーカービングデモ。写真は自分では撮れなかったので“鬼さん”からいただきました。“鬼さん”にも祭の様子が報告されています。

メンバーの営業のおかげで結構売れました。よかった。


鬼のツーショット。     
 ラムちゃん?
「ラーメン、ツケメン、ボクイケメン(鬼)」

酒呑み鬼。とっくりに酒(水)を入れると手が動いて飲み干す。シシおどしの原理でなかなかよく出来ていた。


追試

2008年08月24日 | ログハウス

銀行の金庫のような“重厚な”玄関ドアも完成してあと一息。

 久しぶりのログハウスネタ。詳しくは“鬼さん”ブログか「田舎暮らし応援団」HPに譲るとして、今回は失敗談を。

 窓建具をはめるとき、枠周囲の工作部分を隠すトリムボードという化粧板をはりめぐらすのだが、前回、トリムボードをあてがう丸太壁部分を右側だけ幅広くしてしまった。そこにいたる事情はまあ、いろいろあったのだが。

 「少しくらいならいいけれど、これだけ左右の幅が違うと見栄えが良くない」ということでやり直しとなった。で、やりなおしたのがこれ。

「まあよかろう」ということでぎりぎり合格。

 何はともあれ、失敗が許されるのが学校の良いところ。というより失敗して学ぶのが学校だと思っている。その意味で私は「ゆとり教育」大賛成なのだが、日本の子供達の学力が落ちたのは「ゆとり教育」のせいと、学校ではまた授業時間数が増え、中には学校で放課後も有料の塾まがいのことまでやって子供達の尻を叩いて競争に駆り立てているらしい。子供達にはかわいそうだが、まあ、10年後がお楽しみというところ。たぶんもっとヒドイことになっているだろう。


由良川夏祭り -花火-

2008年08月04日 | ログハウス
 猛暑の昼間、ログハウスの建具を収めるための壁加工を行った後、由良川夏祭り(福知山市大江)で資金稼ぎのための出店。私は既報のとおり「かき氷」を担当した。「かき氷」は3店出ると聞いていたので競合が激しくあまり売れないだろうと悲観的だったのだが、ふたを開けてみると予想外の売れ行きで休む暇もなかった。忙しくて写真も撮れず完売御礼閉店間際の写真しかない。うれしい悲鳴ではあったが終わったらクタクタだった。
 祭り最後の恒例花火大会。ようやく一息ついて写真を撮った。安物のデジカメだが意外にうまく撮れたのもあった。田舎のお祭り(といっても2、3千人はいただろうか!)では、第二のふるさと山梨でもそうだが、打ち上げ前に花火の提供者のCMが、いかにも朴訥な解説付きで入るのが微笑ましい。

恐怖のシロップ

2008年07月28日 | ログハウス

 来週の夏祭りに“かき氷”の店を出そうということになったのだが、なにせやったことがないので氷の削り方から必要品の調達方法までノウハウが何もない。そこでメンバーのKさんから機械を借りてきて事前に練習しておくことにした。

 かき氷機自体はそう難しいものでもなくすぐ使えた。最近は氷屋さんを見かけることもないので心配だったが、氷もその他の資材も、今はスーパーでも売っていて、拍子抜けするくらい簡単に手に入った。

 今回の主役は、写真で氷にかけているシロップである。実はこのシロップ、Kさんが昨年使った残りなのだ。使用後特に封をするでもなく、冷蔵(凍)するでもなく、そのまま室温に放置されていた。「大丈夫かいな?」と思ったが、特に妙な臭いもしていない。まさか死ぬことはないだろうし、人体実験と思い、えいやっと思い切ってかけて食べてみた。一夜明けた今日、今のところ私のお腹は大丈夫のようだ

 問題はシロップ、使用後室温のまま1年間も放ったらかしてあったら、普通は腐ったりカビが生えたり変性したりするだろう。なんともないなんて逆に恐ろしい。別の意味で、食べても大丈夫だったんだろうか?その答が出るとしても大分先になるだろう。まあ、シロップ漬けという食品保存方法もあるらしいから、シロップには防菌・防カビ効果があるのかもしれないけど。
 みなさんも夜店やお祭りでかき氷を食べるときには、バイキンもカビも生えないシロップに思いを馳せてみてはいかがでしょう


ようやくマイログにとりかかれるか、..な?

2008年07月24日 | ログハウス

 大江でのログハウス修行も3年目となった。そろそろマイログハウスにも取りかからないと。体力が落ちてからでは遅い、少々アセリ気味ではある。

 最大の問題は、丸太など資材を買う金が無いこと(ある意味致命的)。
間伐材をいただけるという話はいくつかあったが、伐採しても出すに出せない山の中だったり、細くてログハウス用には向かなかったり..。どうしたものかと思案していたところ、見るに見かねて「拾う神」もあるということか、ありがたい話が舞いこんできた。ある人が別荘を建てるため、敷地のカラマツを間引いて欲しいという。とるものもとりあえず飛んで行った。

 1,000坪以上はあろうかという敷地には、カラマツが300本はありそう(正直ウラヤマシイ)。
 間伐すれば100本くらいはいただけそうだ。しかも、よくある間伐材ではなく、8~10mに挽いても末で20cm以上はとれそうな直材が多い。敷地も平坦、道路付きも良いと、三拍子そろった夢のような好条件だ

 12月伐採予定。まだ未確定なのですが、もし運よく決まったら改めて助けていただける方を募集したいと思います。なにぶんビンボーなので、申し訳ありませんが日当は出せませんけれど、ロッジ宿泊と食事は用意します。その節には八ヶ岳・甲州観光がてらに、よろしくお願いいたしますm(_ _)m。詳細は確定次第、あらためてここに載せます。

 そんなこんなで急きょ、ながらく放ったらかしにしていた八ヶ岳山麓の建築予定地も久しぶりに見に行って、草刈りも行ってきました。今はご覧のとおりのジャングル状態です


幻想のほたる祭り

2008年06月09日 | ログハウス

 6月7日土曜日は定例のログハウス教室の日だったが、今回はお休みして近くの二箇という地域で毎年行われている「ほたる祭り」のお手伝いに行ってきた。

 このイベントでは、ありがちなホタル観賞イベントと異なり、ホタル狩りをした後、最後に参加者全員で同時にホタルを放すのである。いっせいに放たれたホタルが、地面から光の水蒸気のように立ち上る様は、超高速度撮影された宇宙のビッグバンをスローモーションで見ているようで思わず息を呑んでしまう。

  
     (1)            (2)             (3)
(1)ビッグバン直後。
(2)真ん中の明りと人影は、注意を守らず写メのフラッシュをたく心無い人。
(3)ビッグバン後の宇宙のよう。

 一度捕まえたホタルをいっせいに野に帰すという、子供達はもちろん大人にもすばらしい幻想の世界を見せてくれて、同時に小さな虫の命についても考えさせる。やってみれば簡単なことだけれど、なかなか思いつかない素晴らしい演出だ。

 地元のオッちゃん、オバちゃんと都会から来た子供達が、一緒に地元の竹や乾燥させたカラシナを使って伝統的なホタルほうきやホタルかごなどの道具作りをして夜のクライマックスへと気持ちを盛り上げていく。夜のクライマックスまでの間、地元産品の販売や食事、いも掘り、さかな釣り、餅つきなどの行事もある。官製ではない、住民がホストとなって訪問者をもてなす村興しイベントとしても大いに参考になる。

餅つき


わが田舎暮らし応援団も珍木・銘木のお店を出させていただいた。

 せっかくの珍木・銘木も都会からの参加者には使い道を思いつかないのか、なかなか売り上げが伸びず、なんとか盛り上げようと叩き売りオークションもやって、なんとか半分を売り上げた(一生懸命作っていただいたUさん、ごめんなさい)。


ガラスカットのコツ

2008年03月31日 | ログハウス

トラス妻壁用ガラスのカットをしているところ。

 今も続くログハウス製作はようやく建具の造作にとりかかっている。屋根の妻壁部分のトラスの枠にガラスをはめるのだが、通常の窓のように長方形ではなく三角形や不定形なので、枠の形に合わせて1枚1枚ガラスを切り出さねばならない。

 枠の形をガラスに油性ペンで描いて、ガラス切りでカットラインを入れ、カットラインに沿って軽くたたきながら少しづつガラスに切れ目を作っていく。この作業、叩き加減がなかなかセンシティブで、ちょっと油断したり短気を起こして強めにたたいたりするとカットライン以外のヒビが入ってしまうことがあるのだ。そうなると一巻の終わり、苦労が水の泡である。私も初挑戦で2枚ダメにしてしまった。

 特に、鋭角部分のカッティングが難しい。例えば、長方形のガラスから下図のような不定形菱形を切り出す場合だが、ちょっとしたコツがあることが分かった。
 
 「菱形の一辺をガラスの一端に合わせれば、カットが必要なのは残り3辺で済むし、ガラスのムダも小さくできる」と考えるのが人情だ。ところが、実際やってみると左下角のように赤い鋭角部分のカットをすることになるのだが、これがなかなか手ごわい。必要な菱形の部分にまでヒビが入ったり割ってしまいやすいのだ。

 熟練すれば鋭角もうまくカットできるようになるのだろうが、それまで何枚も失敗できる余裕はない。そこで気づいたのが、できるだけ鋭角のカット部分を作らないようにカットラインをレイアウトすること。例えば、上の例なら、
 
上図のようにあえてガラスの辺に合わせず、左下角のようにカットラインを鈍角になるように設定する。カットが4回必要で、ガラスの残り部分の他に使えそうな面積は小さくなってしまうけれど、カット失敗のリスクは確実に小さくなる。
 熟練して鋭角でも問題なくカットできるようになるほどには、シロートが扱えるガラスの枚数には限りがあるし、歩留まりを優先した方がかえってガラスの無駄は少なくできるだろう。


キノコホダ木伐採

2008年03月16日 | ログハウス

 昨日のログハウス建築作業は、 「ソバ打ち講習会」と「キノコ栽培オーナー」イベント準備(ホダ木採集)のためお休み。元森林組合のUさんの指導で桑の伐採作業を行った。(ソバ打ち講習会は「田舎暮らし応援団」活動報告参照)

(昨日はとても良い天気=花粉日和だった。覚悟はしていたが、おかげで今日のコンディションは最悪) 

 桑といっても40年以上も放置されていたもので、大きいものでは元経30cm、高さ10m以上にもなった大木だ。桑というと私のイメージでは、せいぜい3mほどの高さの潅木だ。
 昔は丹後ちりめんなどに絹糸を供給する「お蚕さん」が盛んで、あちこちに桑畑があった。毎年、蚕にやる桑葉を採取するためには、主幹を切り細い“ひこばえ”をたくさん出枝させて葉を繁らせるように工夫したのだろう。そうした桑畑も地場産業の衰退でいつしか放置され、原野のような様相になってしまった。これも里地崩壊の一端だと思うと複雑な気持ちになる。

 伐採は、他の木に架からないように安全な空きスペース方向に倒さねばならないが、木の傾き具合(重心)によっては思い通りの方向に倒すのはなかなか難しい。木の重心と伐倒方向が大きくずれている場合はクサビやロープ、ワイヤーなどで誘引しながら倒さねばならないことも多いようだが、今回はチェンソーによるカットだけである程度伐倒方向を定める方法を講習してもらった。

指差しているのが重心方向。これを左寄りに倒す。
 

 まず伐倒方向に受け口を切るのは通常の伐倒と同じ。次に、通常は伐倒方向に垂直に追い口を切り木の幅分の「ツル」を残すのだが、倒したい方向がずれている場合、倒したい方向側の受け口半分はツルを残さず切り、反対側のツルを三角形に残すように木が倒れ始める気配が感じられるところまで切る。木が倒れ始めたら安全圏まで避難する。
 切り口で見るとこんな感じ。

木が自然に重心方向に対して1/4回転し、左寄りに倒せた。
 

 
ところで、昨日の作業と関連して、日ごろ疑問に思っていることがある。

 シイタケ用にコナラの採取に別の山に行ったのだが、その山ではとある超有名家電企業の関連会社が「モデルフォレスト事業」の助成を受けて里山整備を行っている。周知のとおり、最近の環境ブームで企業もイメージアップのためか何らかの形で関わるところが増えている。それはそれでまあ、結構なことなのだろうが。
 その施業地では、桧以外の木(もちろんアカマツも)は全て伐採し“みごとな”桧単一林に変えていっている。おそらく戦後の復興木材景気にのっかって当時の政府が奨励した植林・山作りはこのようなものであっただろう。
 
 今ではこうした過去の国策桧、杉の森が国産木材不況で放置され荒れはてている。
 私の参加している「まつたけ十字軍」では、この例と全く逆に、圧倒的に桧優位の放置林をアカマツ優位のマツタケ山に変えようと奮闘している。私個人は単純に、「下品な金持ちへの貢物になってしまったまつたけを、庶民の手に取り戻し普通に安くてウマイまつたけが食べたい」動機で参加している。
 もし、木材市況が好転して杉・桧が今の何倍もの価格で売れるとなったら、マツタケ山としての整備を許可してくれている山主も心変わりするかもしれない。

 里地里山保全・整備の重要性は誰しも異論のないところだろう。しかし以前から指摘しているようにそのやり方となると、とても長い目で見通した国家的里山保全・林業振興戦略にのっとって行われているとは到底思えない。林業家はもとより行政や企業やNPO、ボランティアなどの個別施業グループが連絡も調整も無く、リーダーの考え方や後援主体の思惑で好き勝手にバラバラな施業を行っているのが現状だ。場合によっては政争の具にされているのではないのかと思わざるをえないような場面に出くわすこともある。
 こんなことで果たして本当に日本の里地里山を守ることはできるのだろうか、という疑問にかられるのは私だけなのだろうか。
 さらに言えば、実はこうした疑問は最近の「環境諸運動」についても感じているところである。
 みなさんはどう思われますか?


ログハウススクール募集

2008年03月11日 | ログハウス

きのこついでに、「田舎暮らし応援団」では「ログハウススクール」受講生募集もしています。〆切4月20日。講習開始4月26日~完成するまで

 テーブルや東屋程度のものでお茶を濁す、さわり程度のスクールではありません。細かなノウハウから、失敗したときの対処法(これが一番勉強になる!)まで、全くのドシロート(実は私も)が自力建築できるよう実践的な技術が体で習得できます。

 現在1期生~3期生まで、いまだに建設継続中。だ~れが生徒かセンセイか分からない、おバカで楽しい仲間と一緒に、きのこ作り、蕎麦打ち、米作り、山菜取り、木工、チェンソーカービング、etc...いろいろなイベントも楽しみながらノンビリ田舎を満喫しませんか。

詳しくは、「田舎暮らし応援団」HPで。


1月12日 床はり

2008年01月12日 | ログハウス

 新年初仕事は床張り。10枚ほど張ったできたての床の上で記念写真。


時雨れて時折風も吹き寒いが、昨年デッキを仕上げたおかげでなんとか屋根の下で作業ができた。床材も出来あいのものではなく、加工から手作りするので遅々として進まない。

作業は、1)原材の整形班、2)整形材のカンナかけとあいじゃくり加工班、3)根太への取り付け班の3班に別れて行った。また、根太の束補強、丸太壁の切り出し(アーチカット)も行った。

<原材の加工>

写真手前は整形班で、たわんだりしている原材の両サイドを丸ノコで平行に切りそろえています。左奥が加工班。カンナで表面仕上げし、溝切りカンナで両サイドを合いじゃくり加工しています。白く舞っているのは雪ではありません、オガコです。

<加工できた床材の取り付け>

5枚ほど張り終えました。

ログ教室開始当初から1年半にわたる長期取材を続けてこられた「間伐材新聞」の幹田さんが、作業レポートが載ったできたての新聞を届けてくださった。素晴らしいレポートをありがとうございます。


プチ田舎暮らし

2008年01月04日 | ログハウス

 久しぶりの更新。年末年始は大江のKさん宅をお借りしてのプチ田舎暮らし(^_^)を楽しんだ。
 ネットもない、新聞もない、携帯もない(私のauは圏外、ドコモは通じる)、最も近いスーパーまで約6km、夜は真っ暗でまさに「シーン」という音?しか聞こえてこない。そういえばむかし、「ハァ~、テレビもねえ、電話もねえ、ガスもねえ、喫茶もねえ、車もそれほど走ってねえ、...」という歌があったなあ。今では総数たった13世帯のこの集落も、今はテレビや電話はあるが昔は似たようなものだったんだろうな。
 「静かだけど寂しい正月になるな」と思っていたが、お向かいさんから餅やお米やシイタケやお酒を差し入れていただいたり、途中から同宿のYさんが自家製のおせちを持参されたりで、田舎の正月を満喫できた。

 この集落では村おこしの棚田オーナー制度というのがあって、都会の住人などが米作り体験をできるのだが、収穫した酒米で「大鬼」という地酒が造られている。これが最高にウマイ。特に、限定生産で生産直後には品切れになってしまう幻の吟醸生酒「大鬼」は絶品だ。海外でも好評で、今年はニューヨークで販売会が開かれるという。ここには、都会のような至れり尽くせりの便利さ(ただし全ては金次第だ)はないが、都会には無い良いものがたくさんある。
 

 さて、年末も押し迫った29日、デッキの仕上げをした。広くてなかなかよい感じに仕上がった。春になったらウェスタンウェアにブーツで決めて、リー・バン・クリーフのガンマン気分で、コツコツとパイプでもくわえながら歩いてみたいものだ。


 雪深い(はずの?)この地域のこと、年内には屋根を仕上げておかないとということで先週末、突貫工事でふき終えた本屋根頂上の水仕舞い工事も、30日に業者さんが来てくれてなんとか完成し記念撮影(画像クリックで拡大画像見れます)。