WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

驚異の“クリオネ人形”

2011年01月10日 | アート

木津川アートでなぜか心にとまったクリオネ人形。
何がそんなに気になるのか、はっきりせずモヤモヤしていましたが、ようやく分かりました。

一体だけだと何の変哲もないただの陶人形。しかしこれを複数組み合わせると、驚いたことにいろいろな表情や場とその空気を作り出してくれるのです。例えば、

このように二体並べてみると、何か二人で話をしているようです。さてどんな話をしているのか。

これが配置と見る角度によって口ゲンカしているように見えたり、一人がもう一人を慰めているように見えたり、...。
また集団になると、お笑い芸人さんのコントだったり、ロンドだったり、北朝鮮の軍隊の行進だったり、バレーボールの試合開始前の「ファイトー!」の輪だったり、野球の乱闘シーン、町の雑踏...。

人形単体はまったく無表情で、右手を下げぎみ左手を上げぎみに少しうつむき加減に顔をひねったシンプルなデザイン。しかしそれが複数組み合わさったときに絶妙な多様性を生みだす、デザインの妙。
このすごい人形は、なんとあの百均で売られていると聞いて二度ビックリでした。

それではそのデザインの妙をスライドショーでお楽しみください。
スライドショー以外にも多くの表現が可能なはず。演出効果の検討にも使えそう。


「宇宙は何でできているのか」

2011年01月10日 | 面白かった本

個人的な大疑問、 「宇宙と人類の存在する意味」のヒントを得たくて京都大学の市民講座「宇宙と物質の謎に迫る」を聴講したが、残念ながら肩透かしであったことは以前に書いた。

“宇宙本”、“世界観本”、“物理本”は結構読んだがなかなか良いヒントを与えてくれるものにめぐり合わない。
そんな中でこの本は「物質と宇宙の物理学」についての現段階での到達点を、新書と言う制限の中でも、一般市民にも分かりやすく解説している点では抜きん出て秀逸であった。

著者は東大出身だが、一般市民を小馬鹿にした京大の連中と違って、なんとか一般市民に寄り添って理解してもらおうとする熱意が感じられた。もともと自由闊達で市民よりなのは京大の方だと思っていたが、こと物理学の分野に関してはそんな伝統は変わってしまったようだ。

壮大な宇宙と極微の素粒子の両世界からのアプローチが、この大疑問の解明にとって重要なことがよく理解できた。
引力、電磁気力など物質間にはたらく力の相互作用はなぜ、どのようにして起こるのか、エネルギーと質量との変換等価性、反物質、統一理論に向けての混沌とした現状についてもよく理解できた。