最近の、国と国民にとって何が大事かの優先順位を取り違えたひどい報道傾向、マスコミ内の良識派も内心は苦々しく思いながら長いものには巻かれるしかないのでしょう。困ったことです。
今日の京都新聞、3行コント欄の投稿採用は、そんな良識的編集者のせめてもの抵抗のように見えました。
参議院選挙も終わり、近々衆院選も予想されます。来年には、京アニ放火殺人事件を引き合いに選挙応援演説をやらかした無神経市長の選挙もあります。もっと優先順位を考えて報道し、国民にとって大事なことの議論を深めるための情報を提供する義務と責任が、マスコミにはあると思います。例えば今日の紙面では、写真のまたまた日産大リストラ問題。こんなちっちゃな扱いで済む問題ではないと思います。
最近の吉本問題の報道とそれを真に受けてSNSなどで騒いでいる人たちに言いたいのは、「事実と本質を見誤ってはいけない」ということです。
事の発端は「芸人さんが反社勢力(犯罪集団)の慰安会?で芸を披露して犯罪で稼いだ金を受け取ってしまった」という事実でありこれが事の本質的な問題。芸人さんが反社であることを認識していたか、いなかったかは、情状酌量の余地がどれだけあるかという、また別の問題なのです。
その後の当事者芸人と吉本の対応のまずさ(パワハラ云々だの信頼関係がどうたら)は彼らの内部問題であり、内部で、流行の第三者委員会でも作って解決すればいいことです。他の大御所芸人まで出しゃばってきて、それをマスコミが面白おかしく取り上げ、SNSで騒ぐ人たちとともに話をややこしくしている。
うがった見方だろうとは思いますが、このややこしい流れは私には、事の本質から目をそらさせるため「芸人、吉本(、マスコミも?)一体となって阿吽の呼吸で演じている茶番劇(吉本新悲劇?)」にしか見えません。そこまでして人気と視聴率を稼ぎたいのか。今後、芸人さんを観ても、心から素直に笑えなくなることだけは確かです。