WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

軽便鉄道節

2023年01月08日 | 沖縄

ライブカフェ森のくまさんで「軽便鉄道節」をやらせていただきました。動画をお送りいただいたのでお恥ずかしいですがあげておきます。
全体の歌詞は下記のとおり。80年以上前の歌だけど、1、2番なんてなかなかロックだと思いませんか😎

「シッタンガラガラ」は、ケイビンの雰囲気を端的に表現した何と秀逸なオノマトペであることか。これが「シュッポシュッポ ガタンゴトン」なんかだったらケイビンの雰囲気は伝わらなかったでしょう。
汽笛の音「アフィー」とおニィさんのニュアンスのウチナーグチ「アフィー」をかけた歌詞センスも抜群。歌詞内容にマッチしたノリのいいメロディー。

私、この歌は噛めば噛むほど味わい深い名作だと思います。

軽便鉄道は戦前の沖縄にあった県営鉄道で県民生活には欠かせないものだったようですが、ほんとうにほんとうに残念なことに沖縄戦で無くなってしまいました。
いろいろ調べていくと、沖縄の戦前戦後の変わりようを反映する悲喜こもごものエピソードがたくさんあります。それらはいずれまたの機会に。




軽便鉄道節(ケイビン)  作詞:徳田案周  作曲:三田信一

1.※1 シッタン ガラガラ シッタン ガラガラ
ケイビン汽車乗てぃ まーかいが ※
那覇(なふぁ)ぬ市(まち)ぐゎぬ 樽皮屋(たるかわや)
買うてぃ戻やい 砂糖代(さーたーでー)
だてぃーん儲けてぃ 家(やー)ふちゅん
シタイ あふぃ小(ぐゎー) ちばりーよー
※2 鳴ゆる汽笛ん アフィー アフィー
  シッタンガラガラ シッタンガラガラ ※
<大意>
ケイビン汽車乗ってどこ行くの?
おニィさーん、那覇の市場で砂糖商売でたくさん稼いだら家を建ててよね(そしたらウチはあんたのものよ)。がんばってー、ファイトォー。

2.※1繰り返し
那覇(なふぁ)いっぺー とぅんみぐる
桃売(むむうい)あん小(ぐゎー) 志情(すなさき)や
機関車やかてぃん てーちかてぃ
さーれー三貫 まんぶりー
※繰り返し
<大意>
さあ、那覇で一仕事してとんぼ返り。だって桃売り(果物の桃売りにかけて実際に売ってるのは...、ご想像にお任せします😅)のカワイイあん娘(こ)は俺にベタ惚れ、機関車よりも燃えてるぜ。誰にも手を出させやしねーさ。

3.※1繰り返し
九年母(くぬぶ)かみてぃぬ 昼あちねー
宜野湾村の カーブチー
池原(いちばる) 登川(ぬぐんじゃー)ぬ シークヮーサー
買(こう)んそらに 買(こ)みそうり
※2繰り返し
<大意>
沖縄では各地特産の多種類の柑橘類が栽培されています。
くぬぶ、宜野湾のカーブチー、池原、登川のシークヮーサーなどなど。それらもケイビンで大量消費地那覇に運ばれて商い(昼あちねー)された。

4.※1繰り返し
今日(ちゅう)や門中ぬ 御清明(うしいみい)
クワッチーしこうてぃ イーマール
親戚兄さん 中学生 
いとこの姉さん 女学校
※2繰り返し
<大意>
今日はケイビンであちこちから一族集まっての御清明(先祖供養のまつり)の日。みんなでご馳走(クワッチー)持ち寄って大宴会さ。親戚のお兄さん(このお兄さんは、「おニィさん」ではない普通のお兄さん)は中学生、いとこの姉さんは女学校生だよ。
(沖縄では祖先、一族を大事にし、事あるごとに一族集まっての寄り合いが行われる)