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てらまち・ねっと



 ここしばらく世界を揺さぶっているのは、アメリカ大統領に就任するトランプ氏。
 今は、個人的な動きも多い。が「トランプ政権」になると、「私的な話」では済まない。
 先日の記者会見以降、懸念が広がっているのは、以前の選挙中のような排他的な姿勢。
 例えば、★CNN(1.12)「トランプ政権が自分たちの意に沿わない一切の報道を切り捨てようとする姿勢を強めている」。

 それでここのところの報道をいくつか記録しておく。
 支持率に関しては、歴代大統領の就任時の率と比較して、著しく低いことの指摘がされている。
 ★My Big Apple NY(ウォールストリート発のアメリカ情報サイト)1月16日「トランプ節炸裂も、政権発足前に支持率は1993年以降で最低」
 ★livedoor 読売 1月16日「トランプ氏『不支持』が51% 就任直前としては異例の結果に」

 その他、以下を記録。
 なお、今朝はマイナス3.1度。今冬で一番寒いはず。
 ここのところ、降雪での路面の凍結に加え、市内での鳥インフルの発生・対策地が、ノルディックウォークのコースの上流部なので、ウォーキングはお休みにしている。
 以前から全国に呼びかけられている「死んだ野鳥がいたら触らないで」との考え方に従えば、あるいは「今回の処理地の周辺の出入りの車のタイヤも消毒」などの対処に照らしてみれば、ウォーキングしている堤防の路面などは野鳥や動物などの活動域だから、伝搬原因が少なくない可能性があるとみるしかないので。
      
 ★(共同)日刊スポーツ 2017年1月11日★≪サイバー攻撃疑惑のロシア、トランプ氏弱みも入手か/ 米情報当局が先週、ロシアのサイバー攻撃による米大統領選干渉に関してオバマ大統領やトランプ次期大統領に行った報告に、ロシア情報機関がトランプ氏のダメージとなり得る私生活や財務に関する情報をつかんでいるとの未確認の内容が含まれていたことが分かった。複数の米主要メディアが10日、一斉に報じた。≫

 ★47NEWS - ‎2017年1月11日 ★≪ロシアが握るトランプ氏の〝秘密情報〟の中身/ 女性の情報員が外交官らを誘惑して性的関係を結び、これを相手の弱みとして脅迫し機密情報を要求することはハニートラップ(蜜のわな)と呼ばれ、旧ソ連時代に諜報(ちょうほう)活動の一環として頻繁に使われてきた。冷戦時代のモスクワに赴任する日本の外交官に対しては、外務省から必ず事前にハニートラップに対する厳しい注意が与えられていた。≫

 ★newsweekjapan 2017年1月11日★≪ロシアのサイバー攻撃をようやく認めたトランプ/大統領選に介入したロシアのサイバー攻撃について、これまで頑なに否定してきたトランプがようやく認めた。そもそもロシアはこれ以前から大規模なサイバー攻撃を繰り返してきた≫

 ★ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2017年1月12日★≪トランプ氏巡る報告書流出、ロシア流の脅しか 外交官・政治家・官僚は軒並みターゲットに/ロシア当局がトランプ氏に不利な証拠を握り、脅迫する可能性がある。元検察総長は「これは政治的な動きにすぎない」と述べた。「大げさな宣伝だ。トランプ氏が突然ロシアと良好な関係を築き始めた理由を米国人に説明しようとしているのだ」≫

 ★CNN 2017.01.12★≪トランプ氏会見、CNNにも矛先 意に沿わぬ報道切り捨てか≫
        
 ★朝日 2017年1月13日★≪不寛容なトランプ氏会見 都合悪い記事は「偽ニュース」/大統領選後初めて記者会見に臨んだトランプ氏は、政治信念や具体的な政策ではなく、自分に都合の悪い記事を掲載したメディアへの批判に時間を割いた。敵とみれば批判に耳を貸さない不寛容な姿勢は、政権の座に就いても変わらないことを印象づけた。トランプ氏が演壇に登ると、会場の約250人の記者団を取り囲むように、拍手喝采を送る役回りのスタッフが集まった。≫

 ★newsweekjapan 2017年1月11日★≪ロシアのサイバー攻撃をようやく認めたトランプ/大統領選に介入したロシアのサイバー攻撃について、これまで頑なに否定してきたトランプがようやく認めた。そもそもロシアはこれ以前から大規模なサイバー攻撃を繰り返してきた≫

 ★www.newsweekjapan 2017年1月10日 ★≪ロシアハッキングの恐るべき真相──プーチンは民主派のクリントンを狙った。プーチンにとってトランプは西側のバカな取り巻きの一人/ 米情報機関が先週末に公開したロシアハッキングについての報告書は、プーチンがクリントンに対する執念深い恨みから米大統領選挙に介入したと断定する。そしてこの手法は、今年重要な選挙を迎えるドイツやフランスにも既に及んでいる≫

 ★newsweekjapan 2017年01月12日★≪トランプ初会見は大荒れ、不安だらけの新政権/ 大統領就任を目前に控えて当選後初の記者会見を開いたトランプ。CNNの記者と非難の応酬になったり、自分のビジネスの「利益相反」問題への対策は不十分だったりと、見えたのは不安な要素ばかり≫

 ★afp 2016年12月16日★≪トランプ氏、就任前支持率は20年余で最低 36%が「無能」と予想≫  

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●トランプ節炸裂も、政権発足前に支持率は1993年以降で最低
       My Big Apple NY(ウォールストリート発のアメリカ情報サイト) 2017年01月16日
トランプ次期大統領、就任式前の週末に吠える!ツイッターはもちろん、米国のほか英独メディアに対しインタビューでトランプ節を炸裂し、あらためてその貴重な存在感を際立たせています。ざっとご紹介すると、以下の通り。
・・・(略)・・・
政策を語るより、目の前に浮上する疑惑を取り払う必要が生じたトランプ次期大統領。35ページにわたる資料ではロシア人娼婦との猥雑な行為が含まれるため、政権発足後にアメリカ国民の支持を高められるかは疑問が残ります。

一連のニュースが報道される前だというのに、トランプ次期大統領の支持率が低い点も懸念材料です。ギャラップの調査では自動車メーカーを中心にメキシコ工場新設を阻止した手柄はどこへやら。不支持率が51%と、クリントン政権発足時以来で最悪を更新しました。

●トランプ氏「不支持」が51% 就任直前としては異例の結果に
      livedoor 読売 2017年1月16日
ざっくり言うと
トランプ氏の政権移行期間の仕事ぶりに関する世論調査が発表された
「不支持」が51%となり、44%の支持率を下回る異例の結果
就任直前の大統領の支持率は「ご祝儀相場」もあって高くなるのが常という

【ワシントン=尾関航也】20日に就任式を控えたドナルド・トランプ次期米大統領の政権移行期間の仕事ぶりに関する米ギャラップ社の世論調査で、半数を超える51%が「支持しない」と回答した。

 就任直前の大統領の支持率は「ご祝儀相場」もあって高くなるのが常だが、トランプ氏の支持率は昨年11月8日の大統領選直後とほぼ同じ44%にとどまり、歴代で初めて「不支持率」を下回った。

 ギャラップ社の調査は今月4~8日に全米の有権者を対象に行われた。

 就任直前の大統領に関する調査が始まった1992年以降、歴代の支持率はクリントン氏が68%、ブッシュ氏が61%、オバマ氏が83%で、3人とも不支持率を大幅に上回っていた。

●サイバー攻撃疑惑のロシア、トランプ氏弱みも入手か
     (共同)日刊スポーツ 2017年1月11日
 米情報当局が先週、ロシアのサイバー攻撃による米大統領選干渉に関してオバマ大統領やトランプ次期大統領に行った報告に、ロシア情報機関がトランプ氏のダメージとなり得る私生活や財務に関する情報をつかんでいるとの未確認の内容が含まれていたことが分かった。複数の米主要メディアが10日、一斉に報じた。

 英秘密情報局(MI6)元要員がロシア関係筋から得た情報などを基に作成されたとされ、連邦捜査局(FBI)が正確性や信ぴょう性を精査中という。

 CNNテレビなどによると、FBIのコミー長官、中央情報局(CIA)のブレナン長官、クラッパー国家情報長官、国家安全保障局(NSA)のロジャーズ局長が両氏に説明を行った際の報告資料に、トランプ氏の件が添付されていた。

●ロシアが握るトランプ氏の〝秘密情報〟の中身
    47NEWS - ‎2017年1月11日 (47NEWS編集部 太田清)
 トランプ次期米大統領は11日、昨年11月の大統領選勝利後初めてニューヨークで記者会見した。トランプ氏はこれまで、ツイッターで一方的な情報発信を繰り返してきただけで、大統領に選ばれた人物がこれほど長期間、会見を開かなかったのは異例とも言える。しかし、私が会見で注目したのは同氏とCNNテレビ記者とのやりとりだ。「あなた(が書くの)はフェイクニュース(偽記事)だ」。トランプ氏は挙手して質問しようとした記者を指さし非難、質問を受け付けなかった。

 実はCNNは会見の直前、米情報当局がトランプ氏やオバマ大統領に行った報告に、ロシア情報機関がトランプ氏のダメージとなり得る私生活や財務に関する情報をつかんでいるとの未確認の内容が含まれていたと報じていたのだ。報告は英秘密情報局(MI6)元要員がロシア関係筋から得た情報などを基に作成されたとされという。トランプ氏はこうした報道に反発、質問を拒否したとみられる。

 問題は「トランプ氏のダメージとなり得る情報」の中身だ。CNNなどは詳しく触れていないが、一部米メディアはトランプ氏がモスクワのホテル滞在中に、複数の売春婦を部屋に呼んだ際の様子を撮影したテープも含まれていると伝えた。一言付け加えなくてはいけないが、こうした情報は何のソース(情報源)によっても裏付けされていないし、その後、トランプ氏、ロシア側双方が完全に否定した。

 しかし、真偽は別にしても、テープの存在を含む情報は一時、ワシントンの外交筋や記者、議員らの間を駆け巡ったという。最終的にCNNなど主要メディアが報じたことで多くの人が知ることになった。

 女性の情報員が外交官らを誘惑して性的関係を結び、これを相手の弱みとして脅迫し機密情報を要求することはハニートラップ(蜜のわな)と呼ばれ、旧ソ連時代に諜報(ちょうほう)活動の一環として頻繁に使われてきた。冷戦時代のモスクワに赴任する日本の外交官に対しては、外務省から必ず事前にハニートラップに対する厳しい注意が与えられていた。

 1999年にはエリツィン大統領側近の新興財閥らに対する汚職疑惑捜査に乗り出したスクラトフ検事総長について、全裸の若い売春婦2人と一緒にベッドに入っている検事総長らしい男性が写ったビデオテープを国営テレビが放映。検事総長は最終的に解任されたが、テープの撮影とリーク(情報漏えい)を指揮したのは、当時新興財閥側と深い関係にあり、ロシアの情報機関「連邦保安庁」(KGBの後身)トップにあった現在のプーチン大統領だったとされる。プーチン氏はこうした「貢献」が評価され、その後首相、大統領へと出世の階段を上っていった。

 トランプ氏のテープの真偽は全く分からないが、ロシアにはこうした伝統があるのは事実だ。もし万が一、ロシア側がそうした「切り札」を握っているとすれば、トランプ新政権の対ロ政策は著しい制約を受けることになる。 


●トランプ氏巡る報告書流出、ロシア流の脅しか 外交官・政治家・官僚は軒並みターゲットに
ロシア当局がトランプ氏に不利な証拠を握り、脅迫する可能性があるなど真偽の定かでない内容の報告書が明るみに
       ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2017 年 1 月 12 日
 【モスクワ】ドナルド・トランプ次期米大統領に関する疑惑をまとめた報告書が明るみに出たことで、重要人物にとって不都合な情報を集め、巧みにリークするロシア独特の脅しの手法があらためて浮き彫りとなった。

 10日リークされた報告書は、ロシア当局がトランプ氏の女性関係の証拠を握り、それを脅しに使う可能性があるという主張を含め、真偽の定かでない疑惑を満載したものだ。

 トランプ氏はこれを一蹴。翌11日に「情報機関がこんな偽ニュースを『流出』させるべきではなかった」とツイートした。「私への最後の一撃だ」

 ロシア大統領府は一切の関与を否定し、現地メディアによるとドミトリー・ペスコフ大統領報道官は「安っぽい小説」だと断じた。

 ロシア語で不都合な情報を指す「コンプロマット」は、旧ソ連時代から政治目的で盛んに利用されてきた。外交官や政治家、官僚らは軒並み、動画などの情報をリークされる憂き目に遭っている。

 脅迫は何もロシアに限ったことではないが、名誉を汚すような情報リークは敵意むき出しのロシア国内政治では日常的な光景だ。

 昨年初め、ロシア政府に近いテレビ局NTVが、野党・国民自由党のミハイル・カシヤノフ党首を隠し撮りしたビデオを放送した。同じ党の不倫相手と密会し、さらに他の野党政治家についてうわさ話をしている様子が映っているように見えた。

 カシヤノフ氏はコメントを控えたが、9月の議会選挙に先立って放送されたビデオは、ロシアの野党勢力が分断された、取るに足らない存在だという印象を与えた。同氏の党は議席を確保するのに十分な票を獲得できなかった。

 モスクワ国際関係大学のバレリー・ソロビヨフ氏は、ロシア政府には反体制派や政敵になりそうな人物を徹底的に調べ上げる長い歴史があると指摘。「古くは旧ソ連のKGBにさかのぼる。今は特殊機関やジャーナリストが(不都合な)情報を集めている」と語った。

 ただ、同氏によると、明るみに出るのはこうした情報のほんの一部だという。「質の高い信頼できる情報であれば、極秘の脅迫状として使うのがベストだ」

 B級スパイ小説や映画に登場しそうなやり口だが、外交紛争を有利に導く手段に利用されることもある。そのためロシアに配属される欧米の外交官は、特に異性関係のわなに陥らないように訓練を受ける。

 また、政治的抑圧の手段として国民を監視してきたロシアでは、治安機関は恐れ敬われる存在だ。多くのロシア人は監視への不安が染みついており、隠しカメラについてブラックユーモアで語り、「これは電話でできる話ではない」とよく口にする。

 トランプ氏の疑惑を巡る経緯は、ロシアの政治ドラマにそっくりだとの声もある。元検察総長のユーリ・スクラトフ氏は「これは政治的な動きにすぎない」と述べた。「大げさな宣伝だ。トランプ氏が突然ロシアと良好な関係を築き始めた理由を米国人に説明しようとしているのだ」

 スクラトフ氏自身もこの脅しの犠牲となった。ボリス・エリツィン大統領(当時)に対する汚職捜査に着手した直後の1999年、スクラトフ氏に似た男性が2人の女性とベッドにいる映像が流出したのだ。翌年、同氏は検事総長を解任された。スクラトフ氏は、映っている男性は自分ではないと主張している。

●トランプ氏会見、CNNにも矛先 意に沿わぬ報道切り捨てか
        CNN 2017.01.12
ニューヨーク(CNNMoney) 米国のドナルド・トランプ次期大統領は11日に開いた選挙後初の記者会見で、英情報機関の工作員がまとめたとされるメモをネットメディアの米バズフィードが未確認のまま公開したことを引き合いに、マスコミの報道は信用できないとする主張を展開した。

CNNは問題のメモについて確認を取った上で10日、2ページに要約した内容がトランプ氏とオバマ大統領に提示された極秘資料に添えられたと伝えていた。

トランプ氏はバズフィードが公表した内容を「偽ニュース」「いんちき」と決めつけ、「あの偽ニュースは主に1つのグループと1つのテレビ局によって書かれた」と主張してバズフィードとCNNを批判。バズフィードを「ごみの山」と形容し、CNNは「道を外れて」バズフィードをもとに報道したとかみついた。

CNNのジム・アコスタ記者からの質問は、「あなたのネットワークはひどい」「偽ニュースだ」と言って受け付けなかった。ただ数分後、別のCNN記者ジェレミー・ダイアモンド氏の質問には応じた。

大統領報道官に就任予定のショーン・スパイサー氏も記者会見の冒頭でバズフィードに触れ、「次期大統領に敵対していた左翼ブログが極めてみだらな偽情報を、大統領が就任する数日前にインターネットに掲載するのは言語道断であり非常に無責任」と酷評した。

スパイサー氏はCNNについても事実無根の内容を報じたと主張したが、CNNによれば、それは事実と異なる。ロシアがトランプ氏に対する不正侵入を試みていたとされる情報が同氏に提示されていたとCNNが報じた内容に誤りはなく、問題のメモの詳細について確認できなかった部分についてはCNNは報道を差し控えていた。

マイク・ペンス次期副大統領も、ニュースメディアが「偽ニュース」を流していると批判し、米国民はそうした報道に「むかつき、うんざりしている」と発言した。

CNNは記者会見後に発表した声明でバズフィードとの違いを強調し、「念入りな取材に基づいて我が国の政府の動向についての情報を公にしたCNNの判断は、裏付けのないメモの公表に踏み切ったバズフィードの判断とはまったく異なる」と主張。「トランプ陣営はそのことを知りながら、バズフィードの判断を利用してCNNの報道から注意をそらそうとしている」と分析している。

トランプ氏、ペンス氏、スパイサー氏が繰り返し「偽ニュース」をやり玉に挙げた背景には、そうした読者をだます意図をもって作成されたコンテンツを引き合いに、トランプ政権が自分たちの意に沿わない一切の報道を切り捨てようとする姿勢を強めていることがうかがえる。
バズフィードがメモの全文を公開したことに対しては、大手メディアやジャーナリストからも批判の声が相次いでいた。

●不寛容なトランプ氏会見 都合悪い記事は「偽ニュース」
         朝日 2017年1月13日ワシントン=佐藤武嗣、五十嵐大介
 トランプ次期米大統領が20日(日本時間21日)に就任するまで残り1週間。大統領選後初めて記者会見に臨んだトランプ氏は、政治信念や具体的な政策ではなく、自分に都合の悪い記事を掲載したメディアへの批判に時間を割いた。敵とみれば批判に耳を貸さない不寛容な姿勢は、政権の座に就いても変わらないことを印象づけた。

 「始める前に、昨晩報じられたニュースの内容について触れたい」。11日午前11時(同12日午前1時)の開始予定時刻を10分過ぎた頃、マイクを持ったのはホワイトハウス報道官に就くショーン・スパイサー氏だった。「選挙戦であからさまに敵対的だった左翼ブログが、わいせつで完全に間違った情報を就任数日前に報じるのは率直に言って常軌を逸しており、無責任だ」

 トランプ氏が演壇に登ると、会場の約250人の記者団を取り囲むように、拍手喝采を送る役回りのスタッフが集まった。

 「記者会見は、とてもなじみのある領域だ」。トランプ氏はそう切り出すと、「会見をやめていたのは、非常に多くの不正確なニュースがあるからだ」とやはりメディア批判を繰り返した。

 怒りの矛先は、米ネットメディアのバズフィードやCNNが流したニュース。ロシアがトランプ氏に関する不名誉な情報を持っており、そのことを米情報機関がトランプ氏に伝えたという報道だ。バズフィードは、トランプ氏がモスクワのホテルで、性的な行為をしたという内容を含む35ページの文書を公開したのだ。

 トランプ氏は文書を報じなかった社を持ち上げ、バズフィードを「ゴミの山」と切り捨て、「彼らは結果に苦しむことになる」と威嚇した。気に入らないとレッテルを貼り、徹底的に報復する同氏のスタイルだ。

 最前列にいたCNNのホワイトハウス担当のジム・アコスタ記者が「報道機関を攻撃するなら、質問の機会をいただけませんか?」と発言。声を張り上げ、権力者の一方的な批判に対し、質問の機会を求めた。

 だが、トランプ氏は、アコスタ氏の質問を「あなたじゃない」と遮って他のメディアの記者を当てようとした。

 アコスタ氏「我々の機関を攻撃している。機会を下さいませんか?」

 トランプ氏「静かにしなさい。無礼にするな」「あなたには質問はさせない。あなた方は偽ニュースだ」

 トランプ氏は最後まで記者に質問を許さなかった。

 また、大統領職と、トランプ氏が手がけるビジネスが「利益相反」とならないよう、すべての役職を退き、長男と次男に経営権を譲ると発表した。関連して記者が「大統領選で、納税記録の資料を公開しなかった」と食い下がると、「そんなものを気にしているのは記者だけ」と回答をはぐらかした。米メディアは、トランプ氏の回答こそ「虚偽」と批判した。

 オバマ政権の方針を変え、ロシアのプーチン大統領と関係改善を狙うトランプ氏。会見では「プーチンがドナルド・トランプを好きならば、それは負債ではなく、アセット(資産)と考える」。ビジネス用語を用い、外交交渉を「ディール」(取引)ととらえる「外交観」も垣間見られた。一方で、国境の壁建設で関係が悪化しているメキシコについては「米国を利用してきた」と批判した。

 トランプ氏は会見の翌朝もツイッターで「CNNは完全にメルトダウンしている」と攻撃を続けた。

 「もしあなたがインターネットで見知らぬ人との議論にうんざりしたら、現実世界のだれかと議論したらいい」。立場の違いを対話で乗り越える。多様性と寛容さが米国の民主主義の原動力――。トランプ氏の会見の前日、退任演説でこう力を込めたのはオバマ大統領だ。新旧大統領の「落差」を米社会はどう受け止めるのか。まもなくトランプ氏の米国が始まる。(ワシントン=佐藤武嗣、五十嵐大介)

●ロシアのサイバー攻撃をようやく認めたトランプ
         newsweekjapan 2017年1月11日 山田敏弘
<大統領選に介入したロシアのサイバー攻撃について、これまで頑なに否定してきたトランプがようやく認めた。そもそもロシアはこれ以前から大規模なサイバー攻撃を繰り返してきた>

 米民主党全国委員会のコンピューターに何者かが侵入したのは、2015年。
 犯行グループはその後1年にわたってサーバーに潜伏、2万通におよぶ内部メールなどを盗み出した。そして2016年7月、大統領選の民主党指名候補にヒラリー・クリントンが指名される民主党全国大会の前日に、内部告発サイトのウィキリークスでメールが暴露された。米政府は、このサイバー攻撃が、共和党のドナルド・トランプ候補を勝たせたかったロシア政府の仕業だと主張してきた。

 ロシアのこのサイバー攻撃について、年末年始からアメリカで大きな騒動になった。米報道番組などは、かなりの時間を割いてこのニュースを報じているが、何が起きているのか。

 まず12月29日、バラク・オバマ米大統領は、ロシア政府が2016年の米大統領選にサイバー攻撃で介入したとして、駐米ロシア外交官35人の国外退去処分にするなどの制裁措置を発表した。2014年に北朝鮮がソニー・ピクチャーズにハッキングした事件から、米政府はアメリカにサイバー攻撃を実施した国などに制裁を科すようになっている。この動きはその流れに沿ったものだ。

【参考記事】ロシアハッキングの恐るべき真相──プーチンは民主派のクリントンを狙った

 これに対してロシアでは、プーチン大統領がロシア外務省からオバマに対抗するために35人の在ロシア米外交官を国外退去処分にすべきだとのアドバイスを受けたが、それを拒否。サイバー攻撃についてロシアの関与を否定しているプーチンは、オバマの動きは挑発行為であり餌には食いつかないと述べた、と報じられている。

 年が明けると、問題はさらに展開する。先週5日には、国家情報長官のジェームズ・クラッパーや、NSA(米国家安全保障局)の長官で米サイバー軍の司令官でもあるマイケル・ロジャーズなどそうそうたる面々が、米上院軍事委員会の公聴会に姿を見せ、ロシアのハッキング騒動について証言した。

 そして翌6日には、クラッパーやロジャーズらがニューヨークのトランプ・タワーを訪れ、これまでロシアの関与を否定する発言を繰り広げてきたトランプに、2時間に渡ってロシアのサイバー攻撃についてブリーフィングを行った。情報機関のトップが就任間際の次期大統領を諭しに行くなど前代未聞のことだ。

 この会談後、国家情報長官室はロシアの攻撃について、25ページにわたる報告書を一般に公表した。ただこの報告書は機密情報が含まれないもので、オバマ大統領やトランプに提出された報告書と比べると、半分以上の情報は削除されているという。

●ロシアハッキングの恐るべき真相──プーチンは民主派のクリントンを狙った
   www.newsweekjapan 2017年1月10日 エリアス・グロル
  プーチンにとってトランプは西側のバカな取り巻きの一人 
<米情報機関が先週末に公開したロシアハッキングについての報告書は、プーチンがクリントンに対する執念深い恨みから米大統領選挙に介入したと断定する。そしてこの手法は、今年重要な選挙を迎えるドイツやフランスにも既に及んでいる>


 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、アメリカの民主主義プロセスの信用を傷つけ、ドナルド・トランプ次期大統領を当選させる目的で、米大統領選に影響を与えるよう指示した――先週金曜に公開された機密情報を除いた調査報告書は、そう結論付けた。

 報告書は中央情報局(CIA)と連邦捜査局(FBI)と国家安全保障局(NSA)が作成した。ロシアが前例のない選挙介入に及びアメリカの政治団体のコンピューターシステムを標的にして、サイバー攻撃で盗んだ情報を流出させたと断定するなど、これまでで最も詳細な分析結果を含む内容だ。ハッキングや偽情報の流布、ネットでの匿名の誹謗中傷(トロール)など、ロシア政府の手法は多方面に及んだと指摘。その目的は、アメリカの選挙制度に疑念を抱かせ、トランプの当選を後押しすることだったと結論付けた。

 トランプはこれまで再三にわたり、ロシアの関与に疑問を呈してきた。金曜に米情報機関から直接説明を受けた後ですら、事態をめぐる混乱に背を向けた。

「選挙の結果には全く影響がなかった。投票機械が操作されたこともない」とトランプは声明を発表。「共和党全国委員会(RNC)へのハッキングを試みた形跡もあった。だがRNCには強固な防御体制があり、ハッカー側が失敗した」

 その点について、報告書に具体的な記述はない。「ロシアは共和党側の標的からも情報収集したが、(民主党側にしたような)暴露行為には出なかった」と述べるに留まった。

ロシアの地政学的勝利  ・・・(略)・・・

●トランプ初会見は大荒れ、不安だらけの新政権
          newsweekjapan 2017年01月12日 冷泉彰彦
<大統領就任を目前に控えて当選後初の記者会見を開いたトランプ。CNNの記者と非難の応酬になったり、自分のビジネスの「利益相反」問題への対策は不十分だったりと、見えたのは不安な要素ばかり>

 現地時間の今週11日、ドナルド・トランプ次期大統領は当選後初めての記者会見を開きました。場所は例によって、ニューヨーク五番街の「トランプ・タワー」で、ここにワシントンの「ホワイトハウス番」記者たちがゾロゾロ移ってきて、このイベントは開催されました。

 注目された会見ですが、中身は大荒れでした。まず、冒頭にホワイトハウスの報道官に内定しているショーン・スペシア氏が登壇したのですが、大統領選挙におけるロシアのハッキング疑惑に関わるCNNなどの報道姿勢をいきなり非難、さらにトランプ氏を「紹介」するために出てきたペンス次期副大統領も同じような批判をしていました。

 トランプ氏本人は「この場所で大統領選の出馬宣言をしたことを思うと感慨深い」などと最初は落ち着いた語り口でした。ですが、やがて話題が進むにつれて「いつもの」放言スタイルに逆戻りして、CNNのジム・アコスタ記者との間では、激しい非難の応酬まで飛び出す始末でした。

 内容としては、大きく3つに分けられると思います。まずロシアのハッキング疑惑をめぐってですが、CNNに代表されるアメリカのメディアは、とにかくこの問題を中心に「次期政権を追及」という構えで来ていただけに、トランプ氏側も「受けて立つ」と言わんばかりの「ケンカ腰」という感じで終始していました。

【参考記事】ロシアのサイバー攻撃をようやく認めたトランプ

 要するに、「ロシアがハッキング行為を行ったようだ」(これはトランプ氏も否定していません)という話がまずあり、「従って大統領選が歪められた」とか「ロシアとトランプ陣営は癒着している」というような話に発展しているのです。

 この問題では、トランプ氏とその周辺は、CIAなどの諜報機関(インテリジェンス・コミュニティ)と激しく敵対し、同時にCNNなどの報道姿勢を「虚偽報道」だとして非難しています。これに対して民主党関係者やメディアは、「安全保障の根幹をなす諜報機関との確執を抱える政権では、アメリカの安全は確保できない」として、とにかくこの問題でトランプ氏を追及する構えでしたが、今回の会見では「対立の激しさ」だけが浮き彫りになった格好です。

 2番目は、フォードにメキシコ工場新設を断念させて、ミシガンで工場を拡張させたというような、自動車産業などの「空洞化」への「介入」についてです。これは、次期大統領としては「ここ数週間、力を入れてきた」問題と胸を張っていました。ちなみに、トランプ氏の要求を拒否しているGMには「フォードに追随してもらいたい」と「やんわりと圧力」をかけていましたが、トヨタに関する言及はありませんでした。

 3番目は大統領職と、企業の経営者という「二足のわらじ」を履くことでの「利害相反問題」です。この問題が実は今回の会見の注目点でした。というのは、本来はこの会見は昨年末の12月15日に予定されていたのですが、この「利害相反問題」の解決ができていないために、年明けまで延期された経緯があるからです。

・・・(略)・・・
仮に経済が行き詰まったり支持率が低下した際には、それこそ70年代の日本の「田中金脈問題」のように、「トランプの公私混同疑惑」が一斉に噴出する――そんな可能性を残してしまったからです。
 ロシアのハッキング問題における諜報機関や報道機関との確執、北米自由貿易協定(NAFTA)の存在を無視して「高関税をかける」という私的な圧力で進めた「産業空洞化対策」、そしてまったく不完全な「利害相反問題」への対処と、この11日の会見で浮き彫りになったのは、新政権の船出は「不安だらけ」という現実にほかなりません。

●トランプ氏、就任前支持率は20年余で最低 36%が「無能」と予想
        afp 2016年12月16日
【12月16日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領の支持率は当選を決めてから改善しているものの、次期大統領としては過去20年余りで依然として最低であることが、15日までに明らかになった。米CBSの世論調査では、3人に1人が同氏は「無能な」大統領になると予想している。

 米政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス(Real Clear Politics)」がまとめた最近の世論調査の平均では、トランプ氏に好意的な人が45%だったのに対して否定的な人は約50%に上った。ただ、11月8日の選挙日当日の調査では同氏に否定的な有権者が58%に達しており、それに比べるとやや改善している。

 しかし、CBSが15日に公表した世論調査結果によると、トランプ氏が無能な大統領になると回答した有権者が36%に上った。この割合はバラク・オバマ(Barack Obama)現大統領の7%(2008年12月)、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前大統領の14%(2000年12月)をはるかに上回っている。

 世論調査会社ギャラップ(Gallup)によると、トランプ氏の政権移行への対応については支持すると支持しないがそれぞれ48%で拮抗(きっこう)したが、支持した割合はビル・クリントン(Bill Clinton)氏が当選した1992年の大統領選以降で最低を更新した。

 政権移行への対応はオバマ氏の場合は国民の4分の3、クリントン氏は3分の2が支持していた。(c)AFP

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